7/25ウェビナー:失われた30年を40年にしない為の日本企業とコーポレートガバナンスのあるべき姿とは?動画公開

2022年7月25日、ウェビナー:失われた30年を40年にしない為の日本企業とコーポレートガバナンスのあるべき姿とは? ~経営とガバナンスの視点は噛み合うのか〜と題したウェビナーを開催いたしました。
多くの企業、組織でボードメンバーとして活躍されている橋本孝之氏と、投資家サイドの経験を活かしコーポレートガバナンス推進に努めるニコラス・ベネシュ氏が、日本企業の現状と必要施策を本音で語り合います。日本型vs.米国型のような単純比較を超えて、今の外部環境に照らして求められる、リーダー、機関設計、人材育成、海外子会社管理について真剣に議論します。橋本氏は山城経営研究所の社長として、ベネシュ氏はBDTIの代表理事として、それぞれ経営層とガバナンス人材の育成に長年取り組んできた実績を有しています。二人の議論は噛み合うのでしょうか、すれ違うのでしょうか。企業価値を高めるための取締役会の役割を考える経営者、社外取締役に是非とも聞いていただきたいウェビナーです。
お問い合わせ等ありましたら下記までお願いいたします。

ウェビナー: CFOの役割と将来 ~ 先進的企業の実例から考える

会社役員育成機構(BDTI)無料ウェビナー: CFOの役割と将来ー先進的企業の実例から考える

経理部長ではない、財務部長とも違う、CFOの役割とは何でしょうか。CFOという肩書きを持つエグゼクティブを置く企業は多いものですが、各社が求めるCFO像は一様ではないようです。また、CFOへの期待は、時代の変化につれ、変化しているようです。取締役会が方向づけ、エグゼクティブが磨く企業戦略によって、企業価値の向上が市場から強く求められる時代、投資家との関係上、社内での業務上、CFOはどうあるべきでしょうか。

オムロンにおいてROIC経営を推進する日戸興史氏は、CFO兼グローバル戦略本部長を務めています。CFOがグローバル戦略本部をも率いるという、この布陣には、どのような狙いがあるのでしょうか。特に、ポートフォリオ構築、M&Aにおいて、いかなる利点があるのでしょうか。複数社でCFO経験を積んだ清水将浩氏が、日戸氏に質問しながら、探っていきます。類まれな専門家同士の対話を通じて、他では得られないような、鋭い分析と深い洞察を聞くことができるでしょう。その後はオリンパス株式会社の桝田恭正氏、BDTIの代表理事ニコラス・ベネシュも交えて、パネルディスカッション形式で、CFOと取締役会との関係、投資家との関係、CEOとの関係などをさらに深掘りします。

【開催日時】  2022年10月6日(木)15:30 ~18:00

【参加方法】  ZOOMビデオ会議形式(実名を伏せたい方は表示名を匿名などへ変更して下さい。オーディオはオフにして下さい。)

【参加費】   無料

【定員】    100名

BDTIからMeta/Facebook CEOマーク・ザッカーバーグ宛の手紙

公益社団法人会社役員育成機構(BDTI)がMeta Platforms, Inc.(旧称: Facebook, Inc.)の共同創業者兼会長兼CEOのマーク・ザッカーバーグへ日本の認定非営利法人がFBをファンドレイジングに使えるようにしてほしい 趣旨の手紙を送りました。BDTIも他の公益法人も、Facebookのファンドレイジング機能を利用して、他のFacebookユーザーから寄付を集めたいと願っています。しかしながら、Facebookのユーザーが寄付を行う際に選択できる募金先のメニューに日本の非営利法人が選択肢にありません。日本のユーザーが日本の非営利団体に寄付できないのは不条理です。 手紙は以下のの通りです。

ウェビナー:〜役員研修不要論、投資家の無関心、グリーンウォッシング〜

Greenwashing picture

公益社団法人会社役員育成機構(BDTI)は2009年の創設以来、役員研修を提供し、数多くのセミナーを開催してきました。役員研修の受講者は2,500人以上、セミナー開催は82回にのぼります。その過程でコーポレートガバナンス・コード(CGC)導入に尽力し、その後の改訂にも縁の下から助言をしてきました。今回のウェビナーでは、僭越ながらBDTI視点から見た、日本のコーポレートガバナンス(CG)の現状と課題をご紹介させて頂きたいと思います。

ESG投資の世界的潮流の中で、多くの企業がサステナビリティ経営に胸を張りますが、SECはGreen Washingに目を光らせています。日本企業のCGCコンプライ率は非常に高いものの、平均的なROEは低空飛行を保ったままです。これでは GreenならぬGovernance Washingです。企業価値を上げる攻めのガバナンスに、本当に必要なのは役員研修による共有知識化です。しかし、役員研修には意味がないという人もいます。残念ながら、国内機関投資家もそう見ているのかもしれません。事実、BDTIを支援してくださるのは、海外のアクティブ投資家ばかりです。

本ウェビナーの第一部では、ESG投資研究の第一人者である三井千絵氏がBDTI創設者ニコラス・ベネシュをインタビューし、なぜCGがESGバスの運転手か、なぜ役員研修がCGに効くのか、なぜ機関投資家が役員研修に関心を寄せるべきか、などを聞き出します。第二部ではBDTIの個別企業カスタマイズ役員研修、他流試合役員研修等を利用・体験した企業の方やコンサルタントから、その効用を伺います。さらに第三部では、投資家サイドと投資先企業サイド両方の視点をもった、経験豊富な社外取締役からもお話を伺います。

The General Counsel as Board Member – Advice from Larry Bates, Former General Counsel at Panasonic, Lixil, and GE Japan

 

In Japan, traditionally there was no role of “General Counsel” (GC), the senior in-house counsel/lawyer, who sometimes sits on the board. Instead, until recently the standard model was that companies had a “Legal Department” led by a general manager who normally was not a licensed lawyer, and therefore had less to “lose” if he failed to give proper advice or transgressed ethical and other rules set by the Bar Association. However, as Japanese companies have expanded and globalized, more of them are realizing that it is essential to have an actual licensed attorney serve as the “Chief Legal Officer” (CLO), serving a broader, more senior, and influential role.

In this webinar, BDTI’s Nicholas Benes will interview the well-known Larry Bates, who recently stepped down from his role as Panasonic’s first General Counsel and will retire as a director in June of this year. During the past 30 years, Larry has served as General Counsel at three different companies, all of which operated in a global legal context. To provide actionable advice and perspectives to Japanese companies, the interview will focus on key issues such as: (a) what should be the GC’s role and mission, and how does the concept of “GC” differ from the traditional Japanese model? (b) should that role include “corporate secretary” duties, or should the two roles be kept separate? (c) what other functions does it overlap with, and how should the GC relate to them? (d) what are the pros and cons of having the GC sit on the board? What is his or her relationship with the board and other executives? (e) what legal or compliance matters do Japanese companies need to pay more attention to? (f) what is it like to participate in board decision-making itself, not only as GC but also as a foreigner, on a Japanese board? What can be done by Japanese companies to benefit more from diversity? – to name just a few.

After the interview, there will be a panel discussion including other experienced legal advisors and independent directors at global companies. We will be joined by Chika Hirata, currently Regional Head of Ethics and Compliance at Takeda, and the former CLO and Corporate Secretary at MetLife Japan; and by Yumiko Ito of Ito Law Office, who also serves as an independent director for Kobe Steel, Ltd. and as an independent corporate auditor for Santen Pharmaceutical, Co., Ltd.

This event will be held in English.

企業文化は戦略に勝る ~変革の時代における「企業文化への取組み」の薦め~

執筆者 渡辺 樹一

マネジメントの父、ピーター・ドラッカーの「企業文化は戦略に勝る(Culture eats strategy for breakfast)」という言葉はよく知られています。また、経営学者のマイケル・ポーターは著書「競争の戦略」において、「戦略とは、独自の地位、競合よりも優位なポジション、そして持続的な発展、持続的な競争優位を構築するためのフレームである」旨を述べています。

「企業とは人であり、その知識、能力、絆である」、これもドラッカーの言葉ですが、経営者の戦略を実現するのは社員であり、企業文化の醸成や変革にいかに取り組んでいくかは企業の未来を左右します。本稿では、従来、企業経営では焦点が当てられてこなかった「企業文化」に光を当て、企業文化への取組みを行う意義と手法等をテーマにお話させていただきます。

1.今、企業が企業文化に取り組むべき理由

「組織文化」は「組織においてその構成員が共有する価値観・行動様式」を言い、それは個々の構成員の実際の具体的な行動と組織環境・組織風土にあらわれます。「企業文化」は企業内の組織毎に存する組織文化の集合体ですが、企業が企業文化に取組む場合、最初の障壁となるのは、企業文化そのものを担当する部門を持たないことです。企業文化から染み出てくる「従業員のコンプライアンス意識」は法務部等のコンプライアンス部門、企業文化から生み出される「従業員のエンゲージメント」は人事部門が担当し、企業文化から創り出される従業員の業務遂行上のビヘイビア(行動)は内部監査部門が業務監査としてチェックしていますが、これら3つのアプローチは、いずれも企業文化そのものに直接踏み込むものではありません。この障壁を解決するのが、企業文化への直接的アプローチである「組織診断に基づく組織開発」ですが、そのお話は後半とし、前半では、「今、なぜ企業が企業文化に取り組むべきなのか」について、「企業価値の向上」、「企業価値の棄損防止」、「企業風土の形成要素」という3つの視点から考察したいと思います。

1-1 企業価値向上の視点

大和総研:上場維持基準の適合に向けた進捗状況の開示

政策調査部 主任研究員 神尾 篤史

「■本来の上場維持基準を充たさず、経過措置の適用によって東証の新市場区分に上場した会社による「上場維持基準の適合に向けた計画に基づく進捗状況」(進捗状況)の開示が行われ始めた。なお、現時点での進捗状況の開示は任意のものであり、経過措置が適用されているすべての会社に義務が生じているわけではない。」

レポート全文PDFダウンロード

日本の大手機関投資家の「ESG」の真実…

BDTIのガバナンス改善の使命に賛同される皆様へ

公益社団法人会社役員育成機構(BDTI)は、日本で最も影響力のある(1)取締役・執行役員研修(2)コーポレート・ガバナンスに関するデータの提供者であります。この度、2021年度の活動報告をご紹介させていただきます。特筆すべきは、昨年度の企業向け個別研修以外のプログラム参加者のうち、32%以上が女性であったことです。(こちらで報告書をダウンロード)。

BDTIの研修活動は増加いたしましたが、日本のコーポレート・ガバナンスの改善に大きなインパクトを与え続けるためには、投資家からの寄付が欠かせません。そのために、ここ数年、私自身の給料も最低限まで減らすことで活動を支えています。(実際、過去12年間、BDTIへの寄付を差し引くと、私自身文字通りゼロ報酬で国内株式市場と日本経済の改善のために働いてきたことになります)。

BDTIは政府の監督下で活動しております。2009年にNPO法人としてBDTIを設立し、その後活動が「公益」に寄与すると認められました。政府の特別認定を取得することで、日本でベストプラクティスおよび役員研修の習慣を普及させるための最も「支援しやすい」プラットフォームを築き上げました。 特に、私が2013年にコーポレートガバナンス・コードを政府に提唱した後(取締役研修の項目も含めて)、日本の機関投資家がスチュワードシップ・コードでの責任やESG・サステナビリティ投資活動がより具体的な成果を上げる観点からは、公益法人BDTIの活動は支援しやすいと考えました。 結局のところ、「G」(取締役会)の質は、「E」と「S」などが株主、ステークホルダー、そして社会に価値をもたらすかを決める柱であります。。

しかし、誠に残念なことに、この12年間、日本の大手機関投資家の一社からもご支援をいただけておりません。日本の大手機関投資家に勤めている個人から何等かのサポートおよび協力も、極めて珍しいです。BDTIの寄付金の99%は、世界で最も影響力のある投資団体を含む海外の資産運用会社や機関投資家から寄せられております。

メトリカル:コーポレートガバナンスはどのくらい改善したか2021年(3)

前の記事「How far has corporate governance progressed in 2021 (1)」および「How far has corporate governance progressed in 2021 (2)」に続いて、上場会社のコーポレートガバナンスを改善する取り組みが2021年にどのくらい進んだかを数値を持って見ていきたいと思います。

前の2つの記事を簡単に要約しておくと、ボードプラクティスに関して、改訂コーポレートガバナンス・コードの中で具体的に改善すべき事項として言及がなかった評価項目、例えば取締役会の議長、女性取締役、買収防衛策に関してはほとんど改善していないか限定的な改善にとどまったことをご報告しました。上場会社が実際にとったキー・アクションに関しては、キャッシュと政策保有株式の効果的な使い方と成長戦略の明確な打ち出し方は今年も課題と思われることをご報告しました。株価およびバリュエーションが上昇する中で、外国人株主比率がやや低下していることを考慮すると、ROEおよびROAが伸び悩んでいることとも関係があると考えることもできることから、成長が期待できるキャッシュや資産の効果的な活用がやはり課題なのかもしれないことを結論としました。

今回の記事では、各会社の時価総額がどのくらい成長したのかという観点で分析します。下表は2020年12月および2021年12月で比較可能なMetricalユニバース1,704社の時価総額の変化を示したものです。2020年12月時点のMetricalユニバース1,704社の時価総額の中央値は385,547百万円で、2020年12月時点のMetricalユニバース1,704社の時価総額の中央値は421,138百万円に増加しました。1年間の増加率は9.23%でした。

4/14無料ウェビナー:ESG2.0-ISSB統一基準で企業経営と統合報告書はどう変わる?

ISSBが設立と同時に、VRF(旧SASBとIIRC)、CDSB(CDP)と統合すると発表し、ESG経営とその開示は新時代を迎えようとしています。2022年6月にまず発表されるという気候変動に関する統一基準を世界中が固唾を飲んで待っている状態です。社会資源の重要性と企業活動の持続可能性を考慮に入れた投資、それに応えるための企業経営、関連する情報開示は、これまでも社会全体の重要課題でした。上場企業は責任を果たすべく、統合報告書等の発行、格付けの取得などに努力してきました。しかし、世界統一基準の実現が現実的なものとなった今、上場企業にはこれまで以上の対応が求められます。

上場会社の担当者の皆様には先の見通せない中で今年の統合報告書等をどうすべきか、悩みが多いと聞きます。また経営層、取締役会の皆様におかれても、ESG経営の意味合いが腹落ちしない、Net Zeroを宣言するべきか姿勢を決めかねるという声も聞きます。本ウェビナーでは、現在VRFの理事を務められている北川哲雄氏、カタリスト投資顧問株式会社 取締役副社長COO小野塚 惠美氏を講師としてお迎えし、また優れた情報開示を行っている、味の素株式会社の矢崎久美子氏、株式会社アドバンテストの????本康志氏にパネリストとして加わっていただき、新時代に必要となるESG経営の真髄、効果的な開示の方向性をお示しいただきます。