ウェビナー:「ESG経営」をどう「開示」するべきか?動画公開

2021年11月4日、『「ESG経営」をどう「開示」するべきか?』と題したウェビナーを開催いたしました。

ESG関するの情報開示の量が加速度的に増しています。経営陣はどうすべきでしょうか?本ウェビナーでは、投資家が求める情報は何か探り、そこから基準統一化の将来を占います。ネット情報が拡散する中で自社情報をきちんと伝えるための技術も備える必要があります。必要な情報をトラック・収集、分析し、企業を舵取りする取締役会に迅速に提供するための社内組織も変革が必要となります。ESG経営、企業情報開示、COP26およびISSBの設立、コーポレートガバナンスなどをパネルディスカッション方式で議論します。

お問い合わせ等ありましたら下記までお願いいたします。
Email: info@bdti.or.jp

三井住友信託銀行株式会社「ガバナンスサーベイ®2021」

社外取によるIR活動

面白いことに社外取締役によるIR活動をしている企業は多少は増えているけど実際は3割に満たないというのが現実です。

・社外取締役によるIR活動を実施している企業は6%(前年比+1Pt)に留まる
・社外取締役に対し投資家との対話への関与を期待する投資家は84%(前年比+28Pt)と大きく増加
・社外取締役によるIR活動を実施している企業は。投資家との個別面談を中心に実施

G:ガバナンスへの取り組み

2020.10.25 “社外取塾” をテレビ会議で開催!次回は2022.03.03の予定!

BDTIでは10月25日(月)テレビ会議を通じて、経験豊富な社外取締役から実践を学ぶ 社外取塾を開催しました。 1日にわたるコースには、様々な業種において経験豊富な12名が参加しました。参加者は事前にガバナンスの最先端で活躍してきた女性、男性、外国人で構成される寄稿者からそれぞれが時間をかけて身につけてきた課題意識、知恵、経験則、貢献方法、ベストプラクティス等についての寄稿文に目を通してもらいます。それをもとに当日は、自身も社外取締役経験者であり、コーポレートガバナンス・コード(CGC)の提唱者であるニコラス・ベネスや市川佐知子とともに 活発な論議が繰り広げられました。お互い直面している問題や疑問を話合い、新しい視点や解決のための「ヒント」をもらえたのではないでしょうか。教科書では得られない気づきが必ずあります!

受講者の声を一部ご紹介します:

気候変動による経営リスクの情報開示

日本経済新聞:脱炭素の具体策、企業に開示求める 国際組織が新指針より
2022年春から一部上場企業には気候リスクの分析と開示が実質的に義務付けられるようになる。

洪水、 土砂災害、台風など気候変動が原因とされる自然災害が増え、投資家は企業が気候リスクにどれだけ備えているか知りたがっている。各国で石炭離れが始まって化石燃料を使う設備などは将来的に稼働しにくくなるとも予想され、企業がこうしたリスク資産をどの程度保有しているかも投資家は把握する必要がある。

金融庁は、すでに6月から日本のコーポレート・ガバナンス・コードに気候変動に関する情報開示を導入しているが、同コードには法的拘束力がなく、情報開示は「遵守または説明」ベースで導入されている。

東京証券取引所(TSE)は、2022年4月に東京証券取引所の市場再編がある。その実質最上位と位置づけられる「プライム市場」の上場企業は、気候リスクの開示が求められるようになる。さらに金融庁は2023年以降、有価証券報告書を提出する約4,000社に広げる検討をしている。気候リスクの開示が主要企業の標準形となる。

日本経済新聞によると、開示方法は「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」と呼ばれる国際組織の指針がベースになる。TCFD勧告では、ガバナンス、戦略、リスク管理、指標・目標という4つのテーマに沿って開示内容が構成されている。これまでTCFDは温暖化ガス排出量の実績や削減目標、財務に与える影響などの情報開示を求めてきた。新しい指針はさらに踏み込んで、脱炭素への移行に伴う事業や戦略の変更計画、移行を支援するための行動や計画といった情報を開示するよう求める。「少なくとも5年ごとに見直し、必要に応じて更新する必要がある」ともした。

無料ウェビナー:「ESG経営」をどう「開示」するべきか?

ESGやSDGsの文言を見ない、聞かない日はないほどに、社会資源の重要性と企業活動の持続可能性を考慮する投資、それに応える企業経営が喫緊の課題となり、その開示情報の量が加速度的に増しています。しかし、ESG投資のスタイルは様々です。格付機関、開示情報基準団体、情報提供機関も多立錯綜し混迷を極めています。基準統一の必要性が叫ばれていますが、TCFD、ISSB、GRI、VRF(旧SASB、IIRC)その他、一体どこが覇権をとるのでしょうか。目まぐるしい変化の中、企業は今、何をして、どのような開示体制を準備すれば良いのでしょうか。

本ウェビナーでは、企業開示の専門家でインパクト投資にも詳しい野村総合研究所の三井千絵氏、三菱UFJ信託銀行アセットマネジメントの加藤正裕氏をお招きし、ESG経営時代、同時に到来したマシーンリーディング時代にあるべき情報開示のあり方についてご講演いただきます。財務会計情報を超えて投資家が求める情報は何か探り、そこから基準統一化の将来を占います。企業に関するESG情報は当該企業が発表するものだけではありません。SNS、ネット情報が光速で拡散する中で自社情報をきちんと伝えるための技術も備える必要があります。必要な情報をトラック・収集、分析し、企業を舵取りする取締役会に迅速に提供するための社内組織も変革が必要となります。

ESG経営は押し付けられた基準を無目的に開示するだけのお荷物ではありません。社会資源の重要性を理解し、自社の強みを発見し長期戦略に繋げてこそ意味があります。取締役会の戦略議論と直結しているのですから、その情報開示についても取締役会がイニシアチブを発揮するべきです。講師のお二人に、BDTIの代表理事ニコラス・ベネシュを交え、ESG経営、企業情報開示、コーポレートガバナンスなどをパネルディスカッション方式で議論します。

【開催日時】  2021年11月4日(木)15:30 –18:00

【参加方法】  ZOOMビデオ会議形式(実名を伏せたい方は、表示名を匿名、参加などへ変更してください、オーディオをオフにしてください)

2021.11.25(木)無料ウェビナー: 実効的対話の本質と形態

 

投資家サイドと事業会社との間で行うエンゲージメントは、それが重要であることを今更繰り返す必要がない程に浸透していますし、その実施には多くの時間とリソースが費やされています。しかし、双方が満足できる対話の実現は少ないのも事実ではないでしょうか。ありきたりの質問、表面的な回答、時間がとられる割には充足感がなく、その後の対話段階に繋がる発展性、究極的な企業価値の向上に繋がる建設性が見えづらい。

投資家サイドは事業会社を十分研究分析し、その上で行う質問や意見交換を事業会社の中枢に届けたいと考えています。事業会社の方も、投資家の声に耳を傾け、資金調達や企業の方向性決定に役立てたいと考えています。しかし、そのためには事業会社のIR担当者と年に数時間面談するという方法は効率的ではないかもしれません。

本ウェビナーでは、ひびき・パース・アドバイザーズの清水雄也氏、ラザード・アセット・マネージメントのスコット・アンダーソン氏をお迎えし、書面を使った対話方式をご紹介します。質問項目を書面にすれば、ファンドは核心をついた情報収集ができ、事業会社の作業も無駄が省けます。また書面を読めば、ファンドがどれ程真剣に事業会社を研究分析しているかは一目瞭然であり、応じる事業会社もメリハリをつけられます。

コーポレートガバナンス・コード、スチュワードシップコードが目指す建設的な対話はIR担当者のところで止まってしまうべきではありません。投資家サイドの声が書面となっていれば、IR部門から取締役会への情報連携も容易となり、取締役会は当社を真剣に研究分析する投資家の声を参考にしながら、戦略議論を進めることができます。講師のお三方に、BDTIの代表理事ニック・ベネシュを交え、建設的な対話の本質や形態についてパネルディスカッション方式で議論します。

【開催日時】  2021年月11日25(木)15:30 –18:00 (2時間30分)

投資家と上場会社との対話が対話にならないわけ

森本 紀行:ヤフージャパンニュース「投資家と上場会社との対話が対話にならないわけ」

https://news.yahoo.co.jp/byline/morimotonoriyuki/20210916-00258076

対話ではなく単なる質疑応答

「金融庁のガイドラインを一読して、対話という言葉を想起するのは、かなり難しいことです。これは、責任ある投資家として、その責任を果たすために、上場企業の経営者に問い質すべきことを列挙したものであって、上場会社の経営者や取締役には、その質問に誠意をもって答えることが期待されているのだとすれば、対話というよりも、質疑応答のガイドラインです。

しかも、質問は、基本的に、「何々となっているか」という形式になっていて、それは「何々すべきである」という「コーポレートガバナンス・コード」の原則に対応しているのですから、実質的には、質問を通じて、原則の実施状況を確認する主旨になっています。これでは、責任ある投資家の責任とは、上場会社を監視し、持続的成長へ向けて努力するように監督する責任と解するほかありません。

それにもかかわらず、敢えて投資家と上場会社との対話と呼ばれるのは、おそらくは、両者間の対等性を強調するためです。なぜなら、投資家による上場会社の監視監督という表現は、投資家の地位の優越を明瞭に示していますが、株式の上場制度の本来の原理原則からすれば、上場会社と投資家とは、開示制度による情報の対称性を介して、対等の地位にあることが前提になっているからです。

対等なもの同士の対話とするためには、両コードにおいて、責任ある投資家に対しては、投資先企業の選択基準と売却基準、投資先企業との対話に関する基本姿勢などについて、行動原則の策定、および原則が確実に履行されるための仕組み作りを要求し、上場会社に対しては、投資家が原則通りに行動していることについて、監視監督することを要求すべきです。

しかし、実際には、そうなっていないのですから、投資家と上場会社の対話とはいっても、対話という用語は文飾であって、実態は、投資家による質疑と、上場会社による応答です。」

 

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企業価値を高め、成長していくためにはコーポレートガバナンスの強化は必須です。ESG投資の期待に応えるため企業活動の高度化がガバナンスの重要性をさらに上げています。BDTIが特化する「役員研修」「社外取研修」および「コーポレートガバナンス教育」は経営に関わる人には非常に大切です。

コーポレートガバナンスに関する投稿、日々感じていることなどを頻繁に更新しています。無料ウェビナーの情報も公開しています。

ぜひ関心がありそうな方、取締役候補のお友達にして「シェア」してください!お願いします。

2021 年 ICGN エクセレンス・イン・コーポレートガバナンス・プログラム

お薦めなプログラムです。登録する際、BDTIのベネシュ代表理事の紹介で申し込んでいる旨を記載してください。併せてinfo@bdti.or.jp に申し込んだ旨お知らせ下さい。よろしくお願いいたします。( BDTIはスポンサーです。)

東京証券取引所(TSE)は最近、日本の上場企業による英語の開示を強化するため、海外の機関投資家に開示に関する調査への参加を呼びかけました。 調査の結果、英語による開示の要望が強く、80%の回答者が決算報告の英語での開示が必要であると回答し、74%がIR資料についても同様と回答しています。

東証は2022年4月に新しい市場構造への移行を計画しており、改訂されたコーポレートガバナンス・コードには、新しいプライム市場の上場企業は「開示文書で必要な情報を英語で開示、提供する必要がある」という原則が含まれているため、これらの結果はかなりタイムリーです。

プライム市場に上場する企業は、グローバル投資家との建設的な対話を通じて、中長期的な企業価値を向上させることが期待されています。調査では、多くの海外機関投資家が、英語の開示が不十分であることが上場企業との対話や投資決定に影響を与えていると指摘しました。英語の開示がさらに進展することで、建設的な対話が強化され、日本企業への投資が拡大することが期待されます。

東証をパートナーとしてお迎えし、ICGN”ICGN’s Excellence in Corporate Governance Programme“を開催します。このコースでは、グローバルに分散投資するポートフォリオを有する機関投資家が、企業のコーポレートガバナンスの実践と長期的な価値を生み出すためのアプローチをどのように分析するかについて認識を深めます。 カリキュラムは、日本のコーポレートガバナンス・コードの最近の改訂と JPX、特に新しいプライム市場に上場する企業に期待される基準に焦点を当てます。

女性管理職の数値目標が達成されない日本の現状


日本の生産年齢人口は今後減少の一途を辿り、近い将来、企業は人材不足に直面し、人材の奪い合いが起こることが予想できます。そのため日本の企業では、女性にいかに活躍してもらえるかが人材確保における1つのポイントになります。

しかしながら世界経済フォーラムの2021年「The Global Gender Gap Report 2021」によると、各国における男女格差を測るジェンダーギャップ指数では日本は156か国中120位でした。活躍しづらい社会で、働きたいという意思を持つことは難しく、働くことを諦めてしまう女性が多くなってしまっているのが現状です。女性が活躍できる環境を創っていくことが、企業における今後の人材確保のために必要になります。

女性活躍推法は女性管理職の数値目標の設定とその達成に向けた行動を求めています。最近は女性役員や女性リーダー育成プログラムも多く目にします。大手派遣会社は70万もする合宿を開催しています。研修の多くは「自己理解」、「コミュニケーション力」や「プレゼンス力」がメインです。もちろん自己認識やコミュニケーション力は大事です。でもそれは会社が行うべきではないですか?歴史的には日本企業は男性社員に対してはこのようなスキルを新入社員の時点から内製プログラムおよびOJT (現場でのトレーニング)によって上手に育てられてきました。

逆に日本企業が下手だったのが、具体的な内容の経営・管理手法についての知識をオフサイト研修によって育成することでした。これは男女を問わず言えることですが、特に育成されなかったのは女性でした。

女性の場合には多くの会社自身が長期的なキャリアを視野に育成をしてこなかったため、管理職・幹部・役員候補となる女性が不足しています。