独立社外取締役が知っておきたい「強圧性」

予期せずに会社が買収の対象となったとき、公開買付にかかる意見表明のため、買収防衛策導入・発動の検討のため等、特別委員会設置の有無にかかわらず、独立社外取締役には重圧がかかる。頭を悩ませるものの一つに「強圧性」とは何か、がある。ここでは「強圧性」が出現する場面がかなり広いこと、強圧性の程度には差があることを、まとめておく。独立社外取締役としては、いざというときに備えて、事前に知っておきたい基礎的なポイントである。

強圧性のある買収には買収防衛策で対抗する必要がある、ないし対抗することが許容される、という考え方がある。しかし「強圧性」とは何か、必ずしも明らかではない。「強圧性がある買収は良くないと言われるが、何が強圧性のある買収なのか、様々な指摘がある」とするのは、経産省で開催された「公正な買収の在り方に関する研究会」第1回2022年11月18日冒頭における事務局説明である。

ガバナンス・インサイト・ラウンドテーブル③:「アクティビストが現れたらどう対応すべきか?」

 

BDTIが開催する「ガバナンス・インサイト・ラウンドテーブル」の第3回目のテーマは「アクティビストが現れたらどう対応すべきか?」です。

株主提案が過去最多にのぼるなど、物言う株主の存在感が高まりつつあり、いわゆる「アクティビスト」についての理解がますます重要となっています。アクティビストは企業経営に対し積極的に意見を示す存在であり、その対応には慎重さが求められます。本ラウンドテーブルでは、アクティビストについての基礎知識に始まり、アクティビストから面談要請があった場合の適切な対応、そしてそもそもアクティビストのターゲットとならないための戦略などについて、要点を絞ってご説明をいたします。ぜひご参加ください。

【開催日時】2023年10月20日(金)18:00~20:00

ガバナンス・インサイト・ラウンドテーブル②「運用会社による企業のESG評価」

 

BDTIが開催する「ガバナンス・インサイト・ラウンドテーブル」の第2回目のテーマはアセットマネジメントOne 鷹羽美奈子氏をお招きし「運用会社による企業のESG評価」です。

ESG格付けは、ESG評価機関が行っているものが全てと思われていますが、先進的な運用会社は独自でESG評価を行い、投資行動に反映しています。運用会社が独自でESG評価することの意味や企業開示に求めること、また運用会社や企業にとっての格付機関の存在の意味など、ESG評価機関と運用会社の両方でキャリアを積んできた講師がお話します。ぜひご参加ください。

ガバナンス・インサイト・ラウンドテーブル⑥:「M&A戦略と案件について社外取締役が懸念すべきこと、確認すべきことは何?」

 

BDTIが開催する「ガバナンス・インサイト・ラウンドテーブル」の第6回目のテーマは「M&A戦略と案件について社外取締役が懸念すべきこと、確認すべきことは何?」です。

BDTIの代表理事ニコラス・ベネシュが数多くのM&A案件についてアドバイザー(投資銀行家)又は社外取締役として関わった経験者として、貴社が案件成立10年後に「失敗だった」、「払い過ぎた」と言われないために、取締役と取締役会は何を重視し、何を懸念・質問・確認すべきかを語ります。案件の前でも後でも、どのような姿勢および内部体制を持つべきか、価格の算定数字をどのように見ればいいのか、PMIをどのように図ればいいのかなどを話していきます。ぜひご参加ください。

ガバナンス・インサイト・ラウンドテーブル⑤:「指名委員会を実効的なものにする体制と運用〜実務経験を踏まえて」

BDTIが開催する「ガバナンス・インサイト・ラウンドテーブル」の第5回目のテーマは元JT代表取締役副社長兼副CEO(現社友)新貝 康司氏をお招きし、「指名委員会を実効的なものにする体制と運用〜実務経験を踏まえて」です。

会社を不断に改革し、企業価値を増大させる主役はいうまでもなくトップ(社長・CEO)であります。一方で、取締役会はトップをはじめ執行陣と協働して成長戦略をつくること、執行陣の果断な意思決定を後押しすること、そして戦略の進捗を監視・監督することといった責務を負っています。指名委員会はこのトップの選解任、トップのサクセッションはもちろん、取締役会の構成、社外取締役候補者選定にも責任を有しています。指名委員会の実効性を上げるためには、委員会構成、委員会規程、事務局等の構造的な要素と、企業戦略とのリンケージ、現在のトップとの関係性、候補者への公正な評価等運用上の要素とを最適化する必要があります。JT副社長経験や複数の企業での指名委員会経験を踏まえ、これらについて考えを述べていただきます。ぜひご参加ください。

会社を不断に改革し、企業価値を増大させる主役はいうまでもなくトップ(社長・CEO)であります。一方で、取締役会はトップをはじめ執行陣と協働して成長戦略をつくること、執行陣の果断な意思決定を後押しすること、そして戦略の進捗を監視・監督することといった責務を負っています。指名委員会はこのトップの選解任、トップのサクセッションはもちろん、取締役会の構成、社外取締役候補者選定にも責任を有している。指名委員会の実効性を上げるためには、委員会構成、委員会規程、事務局等の構造的な要素と、企業戦略とのリンケージ、現在のトップとの関係性、候補者への公正な評価等運用上の要素とを最適化する必要があります。JT副社長経験や複数の企業での指名委員会経験を踏まえ、これらについて考えを述べていただきます。ぜひご参加ください。

ガバナンス・インサイト・ラウンドテーブル④:「取締役会が行う執行部のモニタリングのあり方」

 

BDTIが開催する「ガバナンス・インサイト・ラウンドテーブル」の第4回目のテーマは田辺総合法律事務所弁護士 市川 佐知子氏をお招きし、「取締役会が行う執行部のモニタリングのあり方」です。

監督、助言、意思決定が取締役会機能として考えられますが、最近は監督機能が重視され、モニタリングモデルが採用されています。しかし、社外取締役に詳細なジョブディスクリプションはなく、さらに監督は、助言、意思決定と比べても、何をどこまでするのか、より不分明です。存在意義の分かりやすい、助言に傾く人もいれば、踏み込みすぎて、執行への越境になるのではと心配する人もいるようです。モニタリングとは何か、この際、突き詰めて考えてみましょう。

“Using High-Dimensional Governance Variables to Predict Firm Performance in Japan” (Webinar)

On June 13th, join us for a discussion showing the future of corporate governance analysis. In this webinar we will introduce the results of leading-edge academic research to determine whether corporate governance practices and firm characteristics can be used to predict firm performance over the short-, mid-, and long-term. Earlier attempts at this research have always come with limitations or been focused narrowly on certain practices, but using BDTI’s detailed database focusing on Japanese corporate governance practices and important characteristics of all listed firms in Japan, researchers have been able to conclude that certain corporate governance practices and facts should be of interest to every investor.

メトリカル:CG Top20株価パフォーマンス(2023年4月)

先月の金融システム不安から落ち着きを取り戻して堅調な米国株式相場を受けて、月末にかけて上値を追う展開。
CG Top20株価は1ヶ月間ではTOPIXおよびJPX400の両株価指数に対して2ヶ月連続で大幅なアウトパフォーマンス。
米シリコンバレー銀行の経営破綻を発端とする金融システム不安から米国株式が徐々に落ち着きを取り戻したことから、米国株高を好感して株式相場は月末にかけて上昇した。月末最終日は日銀の金融政策決定会合で、金融緩和が維持されたことから株価は大幅上昇した。
4月のパフォーマンスは、TOPIXおよびJPX400の両株価指数がそれぞれ2.71%および2.58%上昇した。CG Top20株価は3.06%の上昇と両インデックスに対して2ヶ月連続の大幅なアウトパフォーマンス。
2014年以来の長期間で見ると、CG Top20株価は両インデックスに対し年率2%程度のアウトパフォーマンスとマーケット・インデックスに比べても低いボラティリティを継続しています。なおCG Top20は7月1日より構成銘柄が見直されました。新たな構成銘柄は下記の表の通り。

新しい寄付者のご報告:外国のガバナンス教育団体、及び個人の方8人

昨日、私の誕生日に合わせて、BDTIへの寄付のお願いを下記の通りしました。その結果 1)Swiss Institute of Directorsから1件、2)カリフォルニアのアメリカ人から1件、グアム在住のカナダ人から1件、3)日本在住の外国人から4件の寄付の約束、4)日本人の方から2件の寄付をいただきました。また、多くの「いいね!」と「お誕生日おめでとう」メッセージをいただき感謝いたします。応援してくださった寄付者の方々、ありがとうございました!

2023年4月16日、私ニコラス・ベネシュは67歳を迎えます。そこでぜひお願いがあります。私が代表理事として13年間、日本で2,700人以上の方へ役員研修(e-ラーニングを通してはもっと多くの方)に提供してきた益法人会社役員育成機構(BDTI)への寄付をご検討いただけないでしょうか。また、これを機に、今後、コーポレート・ガバナンスに関連する論点やメッセージを、最近の出来事や私自身の15年にわたる社外取締役経験に基づき、短く、読みやすく、しかしできれば考えさせられるような投稿を、このブログで連載していこうと考えています。

BDTIの仕事は、情熱と責任を必要とする「mission work (ミッション・ワーク)」であります。これからの投稿は、私がなぜこのような仕事をしているのか、日本や日本企業、投資家が直面する課題、そしてそれをどのように克服できるのかを明らかにするという意味で、興味をもっていただけると思います。これは、15年近く日本企業で取締役を務め、20年以上にわたってコーポレート・ガバナンス改善についてアドボカシーを積極的に行った者の視点を紹介するものになります。

Swiss Institute of Directors、BDTIに60万円の寄付

Re: Donation of the Swiss Institute of Directors
 
2023  From: Hilb, Martin
Sent: Saturday, April 15, 2023

Dear Nicholas

Many thanks for your valuable BDTI’s update report for the FY 2022 and for the great summary of your plans for the current year which is very much appreciated.  We would like to congratulate you and your team for your great achievements!

Per your request please receive a donation from the Swiss Institute of Directors which is also a not for profit organization.  Best wishes and kind regards,

Martin Hilb
President of the Swiss Institute of Directors
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2022    From: Hilb, Martin
Sent: Saturday, April 23, 2022 

Dear Colleague:
Many thanks for your prompt and valuable reply.