女性登用比率の政府目標、「すべて達成」は1割のみ

朝日新聞が全国主要100社を対象にしたアンケートで、政府が掲げる民間企業の役職別の女性比率目標について達成できるかを聞いたところ、「すべての目標を達成できそうだ」は10社にとどまった。女性登用の取り組みは進む一方、幹部候補となる女性が少ないなどの理由を挙げて、目標に届かないとする回答が多かった。

昨年12月に閣議決定された「第5次男女共同参画基本計画」の女性の登用・採用に関する成果目標一覧では2025年に係長級が30%、課長級が18%、部長級が12%を女性にする目標が掲げられた。東証1部上場企業の役員については22年に12%。5月24日~6月4日に行った調査で、最も多かったのは「一部は達成できそうだ」で39社。「どの目標も達成は難しい」も26社にのぼった。

 

女性の管理職登用を進める上での課題について複数回答で聞いた質問では、「男性の意識改革が進んでいない」が32社で最も多かった。中でも「男性はリーダー向き」といった無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)の存在を指摘する企業が目立った。

無料ウェビナー『「協働的エンゲージメント」はイギリスでは活発なのに、 なぜ日本では殆どないのか?』

「車の両輪」と表されるCGCとSCとが実効的に回るよう、機関投資家は必要に応じてエンゲージメントを行うべきである、というのが、日本のガバナンス改革の大黒柱のひとつです。 イギリスでは2009年に、機関投資家による「協働エンゲージメント」は法執行の対象にならないことが当局によって明確にされ、2010年に制定されたSCでは協働エンゲージメントが積極的に促進され、これまで活発に実施されてきました。

対照的に日本では、SC制定と同年の2014年、金融庁の発表した「日本版SCの策定を踏まえた法的論点に係る考え方の整理」においても「重要提案行為」の意味が明確化に至らず、2017年のSC改訂では「協働エンゲージメント」への言及はなされたものの「有益な場合もあり得る」とするにとどまり、「推奨する」とはされない現実が、協働エンゲージメントの障害となってきたと言えます。その結果日本では協働エンゲージメントは法的リスクを伴うと考える機関投資家が多く、活発化していません。 もともとイギリスのCGCとSCをモデルとしたはずの日本で、どうしてこれほど違う状況が生まれたでしょうか。両国のアプローチはどのように違うのでしょうか。どうすれば日本でも協働エンゲージメントできるのでしょうか。本ウェビナーではイギリス及び日本の法律専門家、並びに日本の名門機関投資家エンゲージメントグループ(IICEF)のリーダーを招いて、これらのトピックをご説明いただきます。

ウェビナー『投資家が求めるガバナンスとエンゲージメントとは?』動画

2021年5月25日、無料ウェビナー:『投資家が求めるガバナンスとエンゲージメントとは?』と題したウェビナーを開催いたしました。
コーポレート・ガバナンス強化のための施策として、金融庁がコーポレートガバナンス・コードを策定してから早や6年、2回の改訂が行われました。コードコンプライの割合が非常に高い日本企業ですが、投資家の目には、コーポレート・ガバナンスの改善はどのように映っているのでしょうか。
一部分ではありますがご紹介いたします。
お問い合わせ等ありましたら下記までお願いいたします。
Email: info@bdti.or.jp

メトリカル:5月株式相場は月初の上昇後は方向感のない展開。CG Top20株価はTopix、JPX400の両インデックスに対してアウトパフォーム。

月初は予想を下回る米国雇用統計を好感した米国金利低下を受けて、株式相場は上昇して始まったが、その後は方向感を欠く展開となった。5月1ヶ月間でのTopixとJPX400の両株価指数は1.42%、1.78%とそれぞれ上昇した。CGレーティング・スコア上位のCGTop20株価は2.17%と2ヶ月連続アウトパフォーマンス。

IBVの調査「ジェンダー・インクルージョン施策の危機 – 善意は必要だが十分ではない」

IBM Institute for Business Value(IBV)の新たな調査「ジェンダー・インクルージョン施策の危機 – 善意は必要だが十分ではない(英文:Women, leadership, and missed opportunities)」によると、調査対象となった企業の経営層、管理職、プロフェッショナルは、新型コロナウイルスの感染拡大によって女性が職場で直面している課題に関する認識が高まっているにもかかわらず、世界中の企業の70パーセントはいまだにジェンダー・エクイティー(男女間における不平等解消を目指す取り組み)を最優先事項としていないことが判明しました。

「ジェンダー・インクルージョン施策の危機 – 善意は必要だが十分ではない」レポートはこちら。

調査対象の女性のうち、2021年にシニア・バイスプレジデント、バイスプレジデント、ディレクターおよびマネージャーの役職に就いている人は、2019年より少数でした。

IBMのグローバル・マーケット担当シニア・バイスプレジデントで、IBM Women’s Communityのシニア・エグゼクティブ・スポンサーであるブリジット・バン・クラリンゲン(Bridget van Kralingen)は、次のように述べています。「このデータは、女性管理職の多くが、今まさに困難に直面していることを示しています。これらの問題への取り組みをこの数年よりもさらに深化させないと、進展どころかさらに後戻りする危険性すらあります。私たちは、今こそ創造的な解決策を見出し、すべての女性がそのポテンシャルを最大限に発揮できるような、有意義で継続的な変化を起こすために一層努力する必要があります」

今回の調査によれば、2019年と比較して、より多くの組織が、ジェンダー・フリ

メトリカル:ボードダイバーシティの最初の一歩(ジェンダー・ダイバーシティ)

かねてより、当社は女性取締役数を「いかに会社が変わろうとするのか」を測るうえでボードプラクティスの重要なファクターの一つと位置付けています。BDTIの調査(2021年3月26日現在、3,622社)によれば、2016年の全体の1.4%からは格段に改善はされてはいますが、上場企業の女性取締役の取締役会に占める比率は全体の6%に留まっています(下のグラフ参照)。

Metricalの東証一部上場企業を中心とするユニバース企業の調査でも、女性取締役がいかに少ないかがよくわかります(下のグラフ参照)。2021年4月末現在、ユニバースの1,729の上場企業のうち643社(ユニバース企業全体に占める比率は37.2%)には女性取締役が存在していません。676社(同比率は39.1%)が1名の女性取締役を採用し、2名以上の女性取締役を採用している会社は410社(同比率は23.7%)にとどまっています。