BDTI女性のための役員研修奨学金制度2023

第1弾締め切りました!現在受付終了しています。第2弾開始いたしましたら告知いたします。

公益社団法人会社役員育成機構(BDTI)は、女性のために役員研修コースをサポートする取り組みを今年度も実施します。BDTIの対象役員研修コースのいずれかを申し込んだ優れた資質を持つ女性に対し、スポンサー企業が費用を全額負担します。この支援の目的は、高い資質を持つ女性リーダーが取締役として活躍するために、研修によって必要なスキルを身につけ、女性取締役候補のパイプラインを拡大することで、日本の取締役のジェンダーギャップに積極的に対処することです。BDTIの研修は、コーポレートガバナンスの知識を早めに習得する機会となり、将来の役員人材を確保するうえで、企業にとっても機関投資家にとっても有益です。奨学金制度を通じて、多くの女性が役員研修を受講するきっかけとなることを期待します。

募集要項
【対象】

優秀な女性役員候補を対象とする

【奨学金応募受付期間】
2023年4月3日(月)開始。各コース定員になり次第、募集を締め切ります。奨学金の応募は先着順で審査されますので、お早めに概要の履歴書をお送り下さい。

【対象プログラム】

「ガバナンス塾」
取締役・執行役員が身につけるべき基本的な知識を1日で集中的に学習するプログラムです。コーポレート・ガバナンスの理論と実践、会社法、金商法、財務諸表の読み方、ケーススタディなど、第一線で活躍する講師陣によって講義が行われます。

2022年度活動報告・ 次年度予定

コロナもようやく落ち着き、BDTIの集合研修もzoom形式から従来の対面形式に戻っています。BDTIの支援者が2022年度に女性を対象に奨学金を提供して下さったおかげで2022度のBDTIオープン研修女性参加率は55%でした(2021年度は32%)。BDTIの使命である日本社会にガバナンスの知識を普及させるため、そしてその一環として女性管理職の活躍を推進するため、2023年度も50%という高い水準を維持していきたいと考えております。

経済産業省の調査によると、『役員研修に取り組んでいる 』上場企業はわずか20%です。また、当法人ベネシュ代表理事は、「スチュワードシップ・コードが機能すること」を目的の一つとして、ガバナンス・コードを提唱したのですが、残念ながら、今のところ新しい開示データは十分に分析・活用されていない状態です。BDTIはこれらの課題に引き続き積極的に取り組み、日本経済発展のために貢献して参りたいと思っております。研修の質と幅を広げていくためには、研修の設計や実施費用、講師の登壇代、販管費などの資金が必要となります。2023年度も皆さまの温かいご支援をどうぞお願いいたします。

2023年3月までの活動報告および2023年度の活動予定のご報告をいたします。 「活動報告および2023年度の活動予定」の詳細はこちらからご覧いただけます。

2022年度の活動報告

メトリカル:CG Top20株価パフォーマンス(2023年2月)

2月の株式相場は米国金利の上昇を受けた円安を好感した買いと企業業績の息切れの間で一進一退の動きが続いた。CG Top20株価は1ヶ月間ではTOPIXおよびJPX400の両株価指数に対してアンダーパフォーマンス。

米国インフレ長期化の懸念から米金利が上昇したことから円安ドル高が進行し、米ドルベースでみた日本株の割安感から買われる場面が見られた。一方で、1月末から始まった決算発表が力強さを欠いた内容だったことから、2月の株式相場は上値が重く、狭いレンジでの推移が続いた。
2月のパフォーマンスは、TOPIXおよびJPX400の両株価指数がそれぞれ0.93%および0.96%上昇した。CG Top20株価は0.75%の上昇と両インデックスに対してアンダーパフォーマンス。2014年以来の長期間で見ると、CG Top20株価は両インデックスに対し年率2%程度のアウトパフォーマンスを継続。なおCG Top20は7月1日より構成銘柄が見直されました。新たな構成銘柄は下記の表の通り。

メトリカル:コーポレートガバナンスはどのくらい改善したか? 2022年(1)〜 ボードプラクティス編

Metricalは東証一部上場会社を中心に時価総額が約100億円を超える約1,700社を対象にコーポレートガバナンスの評価を毎月アップデートしています。今年も昨年に続きこの1年間でどれくらい上場会社のコーポレートガバナンスの取り組みが進展したか見ていきたいと思います。

これから下記に示すチャートは2020年12月、2021年12月および2022年12月の過去3か年におけるMetricalユニバース約1,700社の各評価項目の推移を示しています。Metricalは評価項目をボードプラクティスとキー・アクションに分けて分析しています。今回はボードプラクティス編です。それでは順に見ていきましょう。

最初のチャートはMetrical CGスコアの分布図です。Metrical CGスコアは多数のコーポレートガバナンスの評価項目を網羅した上場会社の総合的なコーポレートガバナンスの評価を示すものです。2022年12月のスコア分布は紫色の棒で示されています。の分布は2020年12月、2021年12月、2022年12月と年を追うごとに棒の分布が右方向(スコアの高い方)に移動していることがわかります。2021年のコーポレートガバナンス・コードの改訂と2022年の東証の市場再編を受けて、上場会社がそれらに対応するために、コーポレートガバナンスの取り組みを進めたと推測することができます。下記でその中身について評価項目ごとに見てみましょう。

株主との対話を有効にするために、協同的エンゲージメントの規制緩和が必要

2021年に日本経済新聞に書いたこの記事で、#ESG や効率的な対話に拍車をかけるために、日本の「協同的エンゲージメント」に関するルールの改訂を提案いたしました。その前からもFTなどで書いていました。最近日本政府はこの件に関して動きそうだとうわわを耳にしますが、本当ならいいのですが、またまた蓋を開けると不必要な条件付き「限定的な範囲」にならなければいいなと思っています。

記事の内容の一部から引用します: