ESGに不可欠なガバナンス向上のため支援下さい!

公益社団法人会社役員育成機構(BDTI)が2011年に公益認定を受けた事業は2つです。両方、ESGの注心柱である「G」には不可欠です:

  • 「コーポレート・ガバナンスに関する専門的知識の普及および人材育成を推進する事業」(役員、執行役員、管理職向けの研修)
  • 「コーポレート・ガバナンスに関する調査研究および一般市民啓蒙に資する事業」(主にCG及びCGプラクティスについての情報発信)です。

ESGへの対応が単なる慈善活動としてではなく、事業そのものとして取組むべき経営の重要課題として認識されるようになってから、役員研修受講者も年々増え続け、BDTIの役員研修受講生は2011年の研修開始以来2,400人を超えました。これは、ガバナンスに関する研修の歴史が浅い日本で、BDTIが企業および個人に対して低価格で研修を提供してきたからです。(活動報告はこちらをご覧ください。)

事業継続に不足する資金は主に寄付や事業収入を充てていますが、今後さらに内容の充実を図るには、さらなる寄付金やご支援が必要です。そして今直面している問題は日本の大手機関投資家からの支援がまったくと言っていいほどないことです。この10年間、BDTI が活動を続けられてきたのは外国人投資家のお陰です。それには大変感謝しています。日本人が自国の経済を守るのに他国に頼り続けていいのでしょうかコーポレートガバナンスが強化され、投資環境も良くなっていることを日本の機関投資家も感じていると思います。なぜこんなに良くなっているか考えたことありますか?これも外国人である私が政府にコーポレートガバナンス・コードを提唱してきたからです。

メトリカル:コーポレートガバナンスはどのくらい改善したか2021年(2)

上場会社のコーポレートガバナンスを改善する取り組みが2021年にどのくらい進んだかを数値を持って見ていきたいと思います。2022年4月の東証の市場区分の再編に伴い、2021年はコーポレートガバナンス・コードの改訂が行われました。その結果、改訂コーポレートガバナンス・コードの中で具体的に改善すべき事項として言及があった独立取締役比率と指名委員会および報酬委員会において、改善したことをあらためて確認しました。一方で、上場会社のコーポレートガバナンスを改善する取り組みも前に進むことが期待されます。その取り組みの成果によって、どのくらいコーポレートガバナンスが改善されたのかを数値を持って見ていきたいと思います。前の記事では、改訂コーポレートガバナンス・コードの中で具体的に改善すべき事項として言及がなかった評価項目、例えば取締役会の議長、女性取締役、買収防衛策に関してはほとんど改善していないか限定的な改善にとどまったことをご報告しました。

これから下記に示すチャートは、上場会社が実際にとったキー・アクションに関して、この1年間の上場会社の取り組みがどれくらい改善しているかをMetricalユニバース約1,700社で見ていきたいと思います。中でも、企業価値の成長に影響を左右するキャッシュの配分や資産の活用に注目して評価項目の変化を見ていきましょう。ボードプラクティスの改善は実際にとる会社の効果的なアクションにつながることが期待され、それがパフォーマンスの向上につながると期待しています。これまでの分析から、ボードプラクティス、キー・アクションの評価項目の中でパフォーマンスとポジティブな相関があることが確認されています。

最初のチャートは現金保有の評価を示すものです。売上高に対する現金同等物の比率が低いほどスコアが高くなるように設計されています。2021年12月の緑色の棒の分布は2020年12月のオレンジ色の棒の分布と比べるとスコアが低い左方に移っていることがわかります。売上高に対して現金保有の割合が上昇しています。成長投資のためにキャッシュが効果的に使われていないことが考えられます。他の評価項目について下記でもう少し詳しく見ていきましょう。

2月の株式相場は不透明感から2ヶ月連続の下落。CG メトリカル:Top20株価はプラス収益を確保してインデックスに対して大きくアウトパフォーマンス。

2月前半の株式相場は前月の大幅下落からの反発したが、米国金融政策の転換に伴う警戒感に加えて、月半ばからはロシアのウクライナ侵攻による不透明感から大幅に下落し、月末に戻して終えた。2月1ヶ月間のTopixとJPX400の両株価指数は-0.38%、-0.57%とそれぞれ下落。一方、CGレーティング・スコア上位のCGTop20株価は0.33%とプラスのリターンを確保して、両インデックスに対して大きくアウトパフォーマンス。

2022.3.3 “社外取塾” をテレビ会議で開催!次回は2022.05.23(月)の予定!

BDTIでは3月3日(木)テレビ会議を通じて、経験豊富な社外取締役から実践を学ぶ 社外取塾を開催しました。 1日にわたるコースには、様々な業種において経験豊富な11名が参加し、うち5名が女性でした。参加者は事前にガバナンスの最先端で活躍してきた女性、男性、外国人で構成される寄稿者からそれぞれが時間をかけて身につけてきた課題意識、知恵、経験則、貢献方法、ベストプラクティス等についての寄稿文に目を通してもらいます。それをもとに当日は、自身も社外取締役経験者であり、コーポレートガバナンス・コード(CGC)の提唱者であるニコラス・ベネスや市川佐知子とともに 活発な論議が繰り広げられました。お互い直面している問題や疑問を話合い、新しい視点や解決のための「ヒント」をもらえたのではないでしょうか。教科書では得られない気づきが必ずあります!

“オアシス、国際女性デーに向けてBDTIと協力 「女性の役員育成プログラム」支援を発表”(プレスリリース)

(プレスリリース本文)

 投資運用会社オアシス、公益社団法人会社役員育成機構主催の「役員研修」に協賛
3月中に応募の優秀な女性役員候補を対象とする

2022年3月8日、東京 – 国際女性デーにちなんで、オアシス・マネジメント・カンパニー・リミテッド(以下「オアシス」)と公益社団法人会社役員育成機構(以下「BDTI」)は、女性のために役員研修コースをサポートする新しい取り組みを1ヶ月間実施することを発表しました。

2022年3月の1ヶ月間、BDTIが開催する以下の役員研修コースのいずれかを申し込んだ優れた資質を持つ女性に対し、オアシスが費用を全額負担します。BDTIの日本語および英語の研修プログラムは、第一線で活躍する一流講師や専門家から直接学ぶ、日本の取締役または執行役員の候補者を育成するためのものです。

この支援の目的は、高い資質を持つ女性リーダーが取締役として活躍するために、研修によって必要なスキルを身につけ、女性取締役候補のパイプラインを拡大することで、日本の取締役のジェンダーギャップに積極的に対処することです。

オアシスの創業者で最高投資責任者のセス・フィッシャーは、「有能な女性取締役を加えることによって日本の取締役会のジェンダーギャップを改善することは、我々が重視していることであり、日本企業のガバナンスと競争力を高めると信じています。」とし、「私たちは、BDTIの優れた役員研修プログラムを通じて、多くの女性がこの機会を活用されることを期待します。」

BDTIの代表理事ニコラス・ベネシュは「役員研修を受けた優れた女性取締役は、日本の取締役会と企業に大きな利益をもたらします。私たちは、オアシスのリーダーシップを賞賛します。」

詳細については、BDTI(info@bdti.or.jp または 81-3-6432-2337)までお問い合わせください。