メトリカル:CG Top20株価パフォーマンス(2024年4月)

4月の株式相場は月間を通じて振幅が大きいながらも月末にかけて値を戻した。
4月のCG Top20は株価はTOPIXおよびJPX400の両株価指数に対して大きくアウトパフォーマンス。

インフレ長期化リスクを懸念や半導体セクター株式が売られたことから弱含んだ米国株式相場を受けて、日本株相場もつき半ばから値を下げるも、日銀の金融緩和継続を受けた円安進行から月末にかけて買い戻しが進んだ。
4月のパフォーマンスは、TOPIXおよびJPX400の両株価指数がそれぞれ-0.77%および-0.30%上昇した。CG Top20株価は1.30%の上昇と両インデックスに対して大きくアンダーパフォーマンス。

メトリカル:ROEおよびROA上昇がバリュエーション上昇のキーだが、バリュエーションが低い会社にとってそれは容易ではなかった

過去1年間にどのような企業の株価評価が上昇したかを検証したいと考え、比較可能なMetrical universeのうち、2022年12月末から2023年12月末の間にトービンのQが上昇した1,755社の特徴を分析しました。下表は、6つのグループごとのトービンQの変化の中央値を示しています。

【メトリカル】CG Top20株価パフォーマンス(2024年3月)

3月の株式相場は月間を通じて堅調な動きが継続。
3月のCG Top20は株価はTOPIXおよびJPX400の両株価指数に対してアンダーパフォーマンス。

米国など海外株式相場高に支えられて月初から上昇した株式相場は、日銀の金融緩和継続から円安が進んだことから、月末にかけて堅調に推移した。
3月のパフォーマンスは、TOPIXおよびJPX400の両株価指数がそれぞれ3.52%および3.69%上昇した。CG Top20株価は1.94%の上昇と両インデックスに対してアンダーパフォーマンス。

CG Top20は7月1日より構成銘柄が見直されました。ワコム(6727)、ケーズホールディングス(8282)、エーザイ(4523)、NSD(9757)、トレンドマイクロ(4704)が新たに加わり、荏原製作所(6361)、オリックス(8591)、 ユナイテッドアローズ(7606)、東京瓦斯(9531)、フージャースホールディングス(3284)が外れました。構成銘柄の詳細は下記の表の通り。

【メトリカル】2023年のガバナンスの改善は小幅だったが、% Woman Board Membersの上昇が救い

この1年間でコーポレートガバナンスが改善した会社はどんな会社だったのかを検証したいと思います。2022年12月末と2023年12月末で比較可能なMetricalユニバース1,755社のコーポレートガバナンスの総合スコアであるMetrical CGスコアが上昇した会社の特徴を分析しました。下表はMetrical CGスコアの変化値を5つのグループに分けてその平均値を示したものです。

メトリカル – CG Top20株価パフォーマンス(2024年2月)

2月の株式相場は月初から堅調な動きが継続。
2月のCG Top20は株価はTOPIXおよびJPX400の両株価指数に対してアンダーパフォーマンス。

米国など海外株式相場高にも支えられて、日本株式相場も月間を通して堅調で、2月22日には日経225は1989年の最高値を更新しました。その後も月末にかけて底堅い展開が継続しました。
2月のパフォーマンスは、TOPIXおよびJPX400の両株価指数がそれぞれ4.83%および4.75%上昇した。CG Top20株価は-0.97%の下落と両インデックスに対してアンダーパフォーマンス。

CG Top20は7月1日より構成銘柄が見直されました。ワコム(6727)、ケーズホールディングス(8282)、エーザイ(4523)、NSD(9757)、トレンドマイクロ(4704)が新たに加わり、荏原製作所(6361)、オリックス(8591)、 ユナイテッドアローズ(7606)、東京瓦斯(9531)、フージャースホールディングス(3284)が外れました。構成銘柄の詳細は下記の表の通り。

【メトリカル】コーポレートガバナンスは改善傾向だが、価値創造にはまだつながる手を打てていない

Metricalはプライム市場上場会社を中心に約1,800社を対象にコーポレートガバナンスの評価を毎月アップデートしています。今年も昨年に続きこの1年間でどれくらい上場会社のコーポレートガバナンスの取り組みが進展したか見ていきたいと思います。

2022年12月末と2023年12月末で比較可能なMetricalユニバース1,788社が各評価項目でどのくらい改善したのかを分析しました。下表はコーポレートガバナンス総合スコアであるMetrical CGスコア、過去3年平均ROEおよびROE、Tobin’s Qと外国人持ち株比率を2022年12月、2023年12月、2022年から2023年にかけての変化値、それぞれの平均値と中央値を示しています。

【メトリカル】会社はようやくROE改善の第一歩を踏み出すスタートラインに着いたところ

東証は、2023年10月26日に「「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」に関する開示企業一覧表の公表等について」を公表しました。以下、この資料の概要を紹介し、問題点を考えてみます。

1. 「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」に関する今後の取組み
開示企業一覧表の公表、趣旨・留意点の再周知。
■対応を進めている企業の状況を投資家に周知し、企業の取組みを後押しする観点から、要請に基づき開示している企業の一覧表を公表。 【2024年1月15日に公表開始、毎月更新予定】
■ 公表開始前に、一覧表の公表を開始する旨とあわせて、要請の趣旨・留意点について上場会社に改めて周知。 【2023年10月26日、上場会社に通知】

【メトリカル】CG Top20株価パフォーマンス(2023年12月)

12月の株式相場は月中ばに急激な円高を嫌気して下落したものの、月末にかけては買い戻しから戻りを試す動きとなった。
12月のCG Top20は株価は1ヶ月間ではTOPIXおよびJPX400の両株価指数に対して2ヶ月ぶりにアウトパフォーマンス。

月中ばの米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げサイクルの終了が示唆されたことを受け、為替市場では急速に円高が進み、輸出株を中心に株式相場は大きく売られました。その後は月末にかけて円高が一服したこともあって買い戻しの動きになりました。

【メトリカル】女性役員比率は会社のプラクティス改善の本気度を表す尺度

前回の独立取締比率の分析に続き、今回は女性役員比率の分析です。ご案内の通り、政府がプライム市場の上場会社に対して2030年までに女性役員(取締役、法定執行役および法定監査役)の比率を30%にするとの目標を掲げました。これに呼応して東証も同じ努力目標を設定しました。9月末Metricalユニバースのデータを用いて、女性役員比率のグループごとの特徴から考えてみます。

9月末Metricalユニバース1,781社のうち女性役員比率30%以上を達成した会社は74社(4.2%)です。また、政府および東証は途中経過の目標として2025年までに1名以上の女性役員を選任する目標も設定しています。9月末Metricalユニバースのうち1名以上の女性役員を選任している会社は1,567社(88%)あります。Metricalユニバース1,781社の中にはプライム市場以外の上場会社も含まれます。また、キヤノンのように今後のAGMにおいて女性役員を選任すると予想される会社が含まれるので、プライム市場の上場会社の大半が女性役員を2025年までに選任することになりそうです。

【メトリカル】CG Top20株価パフォーマンス(2023年11月)

11月の株式相場は米国長期金利の低下を受けて上昇した米国株式相場を好感して月半ばにかけて上昇し、その後も月末にかけて堅調な動きとなった。11月のCG Top20は株価は1ヶ月間ではTOPIXおよびJPX400の両株価指数に対してアンダーパフォーマンス。

予想を下回る米国経済指標が相次ぎ、米国利上げ終了観測が強まりました。これを受けて米金利が低下したことから、米国株式相場が上昇し、日本株式相場も上昇しました。月末にかけては円高を警戒する向きもありましたが、高値圏で推移しました。
11月のパフォーマンスは、TOPIXおよびJPX400の両株価指数がそれぞれ5.33%および6.15%下落した。CG Top20株価は4.20%の下落と両インデックスに対してアンダーパフォーマンス。