研修参加者からいただいたご質問にニコラス・ベネシュが直接お答えします!

オンライン飲み会!研修とは違った雰囲気で開催!気軽にご参加ください。

役員研修の研修時間は限られており、皆さんの質問や疑問すべてにはお答えできていません。また、研修受講後に役員に就任された場合、新たな課題と向き合っている方も多くいると思います。これまでBDTIの役員研修に参加された方々を集め、皆さんが抱えている課題や具体的なニーズに対し、社外取締役を多数経験したニコラス・ベネシュが自身の経験から得た学びを共有し、参加者にさらに深い理解を得てもらうことを期待します。また、皆さんが参加した研修とは違った仲間が集まることにより、ネットワークが広がり、多様なバックグラウンドの方との意見交換は刺激になること間違いありません。zoom形式ではありますが、各自好きな飲み物(もちろんアルコールでも!)をご用意いただき、ざっくばらんにお互いの学びを話し合いましょう。皆さんの疑問、課題が少しでもクリアになれば幸いです。過去にBDTIの研修に参加されていない方でも、1月26日『社外取塾』、2月2日及び16日の『ガバナンス塾』にお申込みの場合、ご参加いただけます。

メトリカル:CG Top20株価パフォーマンス(2022年11月)

11月の株式相場は米国長期金利低下を背景に大幅上昇した米国株式相場を好感して上昇した。CG Top20株価は1ヶ月間ではTOPIXおよびJPX400の両株価指数に対して3ヶ月ぶりのアンダーパフォーマンス。

11月の株式相場は買い戻しから上昇して始まった後、23日に公表されたFOMC議事要旨が利上げペース減速の方向性を示唆する内容だったため、投資家のリスク志向が強まり米国長期金利の低下を背景に大幅上昇した米国株式相場を好感して大幅上昇した。Topixは1月12日以来およそ10カ月ぶりに終値ベースで2,000ポイント台を回復した。その後月末にかけてはパウエル議長講演や雇用統計を警戒して慎重な取引が続いた。
11月のパフォーマンスは、TOPIXおよびJPX400の両株価指数がそれぞれ2.94%および3.36上昇した。CG Top20株価は1.47%の上昇と今月は両インデックスをアンダーパフォーマンスした。2014年以来の長期間で見ると、CG Top20株価は両インデックスに対し年率2%程度のアウトパフォーマンスを継続。なおCG Top20は7月1日より構成銘柄が見直されました。新たな個性銘柄は下記の表の通り。

メトリカル:創業者ファミリー企業と他の会社との経営戦略の違いの背景にあるのは持株

10月14日の日経新聞に「「逆張り創業者ファミリー企業株」の磁力:危機下も攻め、コーポレートガバナンスが課題」との記事が掲載されていました。当該記事の論点について、考えてみたいと思います。

10月14日の日経新聞の記事の概略は次のように報じています。
危機下でもひるまず「逆張り戦略」に動いた創業者ファミリー企業が投資家を引き付けている。経営の意思決定が速く、COVID-19パンデミックで出店拡大などを進めた企業は業績回復の爆発力も大きく、株式市場で異彩を放っている。長年の課題だったガバナンスの弱さにもメスが入り、先手を打つ企業にマネーが集まる。

10月14日の東京市場で日経平均株価は大幅反発し、前日比853円高で終えた。昨年末比でみれば6%安。米利上げ継続や景気後退への懸念は強く、神経質な相場環境が続く。そんななかで株価が右肩上がりで推移し、上昇率が2倍以上の株価上昇を達成した銘柄が貸会議室大手のティーケーピーだ。コロナ禍で対面イベントの減った2021年2月期は上場以来初の最終赤字に転落。人件費や地代家賃など固定費を減らしつつ、裏では攻めの手を緩めなかった。割安になった優良物件などの仕入れを積極化した。こうした「逆張り経営戦略」がいま結実している。行動制限の解除で需要が戻り、2022年3~8月期は同期間として3年ぶりに営業黒字を回復。同社の河野貴輝社長は10月13日の決算説明会で「スペースを貸すだけでなく(配信サービスなど)コンテンツも提供して付加価値を高める」と意気込む。

中古車販売のネクステージも果敢にリスクを取った企業の一つだ。コロナ初期には在庫増に苦しんだものの出店はやめなかった。買い取りや整備、車検サービスを一括で提供する大型の「総合店」は2022年8月末で51店舗と、2019年11月末から2.4倍に拡大。優良顧客の取り込みで利益率が向上した。

両社に共通するのは、主要株主が経営者やその一族で構成される創業者ファミリー企業である点だ。危機下でも攻める企業を発掘する投資家が注目している。日興アセットマネジメントの「ジパング・オーナー企業株式ファンド」を運用する北原淳平シニアファンドマネージャーは「創業者ファミリー企業は意思決定の速さと大胆な経営戦略が強み」と指摘。「経営者と株主の視点が一体で、危機下でも利害関係者を納得させやすい」と分析する。

論点1:「創業者ファミリー企業は意思決定の速さと大胆な経営戦略が強みで、経営者と株主の視点が一体で、危機下でも利害関係者を納得させやすい」

創業者は元々リスクをとって事業を拡大させて上場会社になった経緯があります。創業者であればリスクテイクが事業拡大のチャンスであることをよく知っています。常識にとらわれない発想と戦略もとても必要な要素であると考えていても不思議はありません。また、創業者およびその家族は自社の株式を相当割合で保有しているため、自身が大株主であることから他の株主と同じ目線で経営しているということができ、他の株主とsame boatで企業価値の最大化という同じ目標を共有しやすい立場にあります。キーは持株にあると思っています。