GPIF:「機関投資家のスチュワードシップ活動に関する上場企業向けアンケート集計結果の公表」

GPIF

「・・・・・アンケート結果の概要

■機関投資家のスチュワードシップ活動に対する意見・要望
○回答企業の約6割が日本版スチュワードシップ・コード導入後の機関投資家の変化を認め、経営戦略、ESGに関する質問が増えたことを肯定的に捉えている。
○一方で、好ましくない変化として、実績作りのための形式的・画一的な質問が増えたことや経営者との面談を強要するケースが増えたことなどを挙げた企業も多い。
○企業を取り巻く環境などを無視した一方的な提案もある。
○機関投資家の変化として、好ましい変化、好ましくない変化ともに資本政策・資本効率に関する質問が増えたことを挙げた企業が多く、評価が分かれた。
○企業側は、資本政策や資本効率に関しては、投資家ならではの示唆を期待している。
○投資家の短期志向(ショート・ターミズム)に対する懸念から、中長期的な視点に立った対話や投資を求める声が目立つ。

読売新聞社説:「年金運用改革 ガバナンス強化を優先したい」

「巨額の資金を安全かつ効率的に運用するには、それにふさわしい実効性ある組織や体制を構築することが肝要である。

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による株式の直接運用の可否について、厚生労働省の審議会が、当面は認めず、現状を維持することが望ましいとする報告書をまとめた。

「官製相場」の疑念払拭なるか ようやく動き出したGPIFガバナンス改革

isoyayma blog

結論)  「できあがったのは「イメージ」のみ

参議院議員選挙後には内閣改造が行われる可能性もあり、在任2年になる塩崎厚労相が交代することも考えられる。GPIFのガバナンス改革に旗を振って来た大臣がいなくなると、議論が元の木阿弥になることもあり得る。

ACCJ意見書:「GPIFはコーポ レート・ガバナンス・コードを支持すべき」

 「在日米国商工会議所(ACCJ)は、昨年の日本政府による 機関投資家向けスチュワードシップ・コードおよびコーポ レート・ガバナンス・コード(以下、「ガバナンス・コード」) 導入を歓迎する。しかし日本の国家年金基金であり、 世界最大の年金基金である年金積立金管理運用独立 行政法人(GPIF)が能動的にスチュワードシップ・コードに 則った役割を果たさない場合、新たなコードの実効性および 日本の公的・企業年金が自らの年金負債に対応する支払 能力は損なわれるかもしれない。

公的年金GPIFは「ESG」を重視して国連の投資原則に署名したが、日本のコーポレートガバナンス・コードを無視している、、、(?)

これはとてもいいことで、応援しますが!、、しかし、GPIFの投資原則又はその「ご説明」その他の発表された方針には、日本のコーポレートガバナンス・コードの実践を求めるとか、推奨するなどどこにも書いてありません。「コーポレートガバナンス・コード」の言葉自体もありません。コーポレートガバナンスについては、これしか書いてありません:

「また、株主議決権の行使については、株式運用は運用受託機関で行っていることなどから運用受託機関の判断に委ねますが、その委託に際し、コーポレートガバナンスの重要性を認識し、議決権行使の目的が長期的な株主利益の最大化を目指すものであることを示すとともに、運用受託機関における議決権行使の方針や行使状況等について報告を求めます。」