経営法友会レポート「役員研修に関するアンケート結果の分析と今後の課題」2016年2月号

2016年の経営法友会のレポートに会社役員育成機構(BDTI)にとって興味深い「役員研修に関するアンケート結果」が掲載されていますので、一部抜粋してご紹介します。

  • アンケート実施時期:2015年6~7月
  • 回答社数:176社(連結売上高1,000億円以上の会社が73.3%)

「CGコードの原則4-14の文言「上場会社の重要な統治機関の一翼を担う者として」から、監督者としての役割を期待しているとも読み取れる。ただし、これまで日本の上場会社の役員研修は、この監督者としての能力向上を目的とすることに重きが置かれてこなかった。・・・取締役、特に社外取締役によるモニタリング能力の向上も視野に入れる必要がある。

  • アンケート結果から見える問題と今後の課題

1.役員研修の実施率について

役員研修実施率は社内取締役に対して53.9%、社外取締役に対して28.9%。アンケート回答会社の73.3%が連結売上1,000億円以上ということを考慮すると、実施率は低いという印象が拭えない。・・・就任時に十分な知識を習得しているケースは稀であると考えられ、役員研修を実施しないことは、新任の取締役に対していささか酷ではないかとの感がある。

日本取引所自主規制法人、「上場会社における不祥事予防のプリンシプル」公表

日本取引所自主規制法人は、3月30日「上場会社における不祥事予防のプリンシプル」を公表しました。

上場会社は、不祥事(重大な不正・不適切な行為等)を予防する取組みに際し、その実効性を高めるため本プリンシプルを活用することが期待される。この取組みに当たっては、経営陣、とりわけ経営トップによるリーダーシップの発揮が重要である。

3月20日に開催したBDTIセミナー『企業不祥事から学ぶガバナンス強化策』にて講師の渡辺樹一氏から近時の企業不祥事実例の分析結果とそこから得られる効果的なガバナンス強化策を示唆していただきました。また、BDTIが定期的に開催している一日役員研修『国際ガバナンス塾』では、会社法、金商法、財務、ガバナンスといった視点から攻めと守りのガバナンスの役割について事例を交えながら考え、『役員力』を高めることが不祥事の未然防止、企業価値の向上の要であることを再認識していただきます。

2018.04.23 & 05.07 会社役員育成機構(BDTI)の会計講座 :『役員として読む財務諸表』

役員に必須の知識・スキルを学ぶBDTIの一日役員研修『国際ガバナンス塾』参加者からのフィードバックで一番多い内容は、財務に関する知識不足の認識と補強の必要性です。これを受け、BDTIでは会計に関するフォローアップ講座を企画しました。

日本企業の非日本籍幹部層と日本本社スタッフ部門の日本人のディッスカッションフォーラムの開催

近年、事業のグローバル化が加速する中、主要ポジションへの非日本籍人材の登用は不可逆な流れで日本企業に押し寄せています。日本人幹部・マネージャー層が持つ常識や経験値を有しない非日本籍社員との協働は、コミュニケーション、意思決定等のシーンで様々な課題を露呈します。

また、日本企業で働く非日本籍マネージャーは、他社で働く、同様の立場の非日本籍マネージャーや日本人マネージャーとの人的交流の機会は少なく、加えてグローバル経営に関しての本音ベースでの意見交換やディスカッションの機会・場は更に僅少であるといえます。また、日本人幹部・マネージャー層にとっても相似形の構造がそこにあります。

このような状況を鑑み、企業研究は70 年にわたり培ってきた企業実務家間の相互研究交流事業運営の経験を活かし、日本企業で働く非日本籍および日本人の役員・マネージャー層を対に、日本企業のグローバル経営に関する様々な経営課題やその解決方策を全て英語で研究・交流していただく弊会初のフォーラム「Global Exchange Forum(仮称)」の開設を企画しています。

2018.05.30 会社役員育成機構(BDTI)の『国際ガバナンス塾』(一日役員研修プログラム)

本研修ではコーポレートガバナンス・コードの提唱者であるニコラス・ベネシュを初め各分野の専門家が、取締役や監査役としての基本的な知識を身につけるための研修「国際ガバナンス塾」を定期的に開催しています。執行役・部長など役員を支える立場の方々にとっても、この知識は不可欠なものです。実例を参考にしたディスカッション形式を取り入れた活気ある研修を行い、ベストプラクティスを導くためのヒントを豊富にお伝えします!

講義内容
当日の講義には最新の動向を盛り込むため、一部内容を変更させていただく場合があります。予めご了承ください。 ※尚、お申込みいただいた方には、eラーニングコース「会社法」の6ヶ月使用権が付与されます。

海外子会社のガバナンス

公認会計士武田雄治氏ブログで、産経新聞(2018/2/7)に掲載されたKPMG高橋勉・日本代表インタビュー記事『買収した海外企業のガバナンスが日本企業の課題』が紹介されていました。

「買収した海外企業のガバナンス(企業統治)が日本企業の課題だと強調。「それができなければ(買収先の企業価値が低下して)減損処理のリスクも高まる」と指摘した。」

BDTIではオーダーメイドでグローバル・ガバナンス、グローバル・コンプライアンス研修を行っており、海外企業買収の増加に伴い企業からのニーズが増えています。https://bdti.or.jp/directorship-and-compliance/

2018.03.28 会社役員育成機構(BDTI)の『国際ガバナンス塾』(一日役員研修プログラム)

本研修ではコーポレートガバナンス・コードの提唱者であるニコラス・ベネシュを初め各分野の専門家が、取締役や監査役としての基本的な知識を身につけるためのBDTIの役員研修、「国際ガバナンス塾」を定期的に開催しています。執行役 […]

2018.03.20 会社役員育成機構(BDTI)セミナー『企業不祥事から学ぶガバナンス強化策』


コーポレートガバナンス・コード施行から3年目を迎え、いわゆる攻めのガバナンスとしての企業統治改革が進められつつある中、守りのガバナンスという側面では、大手メーカーによる製品データ改ざんなど、企業不祥事が依然として後を絶ちません。

企業価値を増大させながらビジネス(利益)もコンプライアンス(倫理)も同時に追求するというコンプライアンス経営が求められる中、企業価値の向上と毀損防止に向けて企業は何をすべきか、その答えは一体どこにあるのでしょうか。

本セミナーでは、企業法務を研究するGBL研究所の理事で、2014年1月~2017年12月に上場企業により公開された調査報告書を基にこれまでに145件の企業不祥事を分析した渡辺樹一氏をお迎えします。

2018.04.23 & 05.07 会社役員育成機構(BDTI)『役員として読む財務諸表』講座

役員に必須の知識・スキルを学ぶBDTIの一日役員研修『国際ガバナンス塾』参加者からのフィードバックで一番多い内容は、財務に関する知識不足の認識と補強の必要性です。これを受け、BDTIでは会計に関するフォローアップ講座を企画しました。

役員は様々な局面で財務諸表を読むスキルを求められます。取締役会として資源配分を決めるとき、投下資本利益率向上を図るとき、新規投資を検討するとき、自社の財務諸表を承認するとき、M&Aで相手企業を評価するときなどです。また、投資家とのエンゲージメントの際には共通言語としての会計が物を言います。そしてこのスキル不足が結果として大きな損失を呼んだ例も近年枚挙にいとまがありません。

ベネシュ代表理事コメントが The Economist 誌に掲載されました。

The Economist誌サイトにて、11月23日付記事『The craze for ethical investment has reached Japan』にてBDTI代表理事ニコラス・ベネシュのコメントが掲載されました。

日本における最近のESG投資の波について、以下のように紹介されました。

「Nick Benes, who heads the Board Director Training Institute of Japan, an educational body, says he is “all for” the enthusiasm for ESG in Japan. But he frets that Japanese companies are focusing on environmental and social aspects at the expense of governance. “That is the real driver of sustainability,” says Mr Benes. “But here it’s a big, bold E and S, and a small, plain G.”」