ニコラス・ベネシュ:「生産性向上に向けた提言」

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日本経済の長期化した低迷の主な要因は、日本企業が不採算事業からの撤退・企業統合を行うことができず、企業資産の再配分が進まないこと

⇒  これを打開するためにいま必要なのは、

① ガバナンスのさらなる強化

コーポレートガバナンス・コードの継続的な見直しを中心としたコーポレートガバナンスのさらなる強化
スチュワードシップ・コードを浸透し機能させることを目的とした、年金基金ガバナンスの改善

② 労働市場の硬直化の改善

新たな雇用類型として「正社員タイプ2」の創設

ニッセイ基礎研究所:「日本企業はESGをどう認識しているか?-海外事業展開を背景に、ESGの促進要因を探る」

「■要約
(1)エポックメイキングとなったGPIFの国連責任投資原則への署名

先進国のなかで日本が最も遅れていたESG投資が、大きく変わろうとしている。世界最大の運用資金140兆円をもつGPIFが、今年9月に『国連責任投資原則』に署名したからである。
 これは、資金運用においてESGの視点を反映させることを表明したもので、GPIFから年金運用を受託する機関も、その趣旨に賛同するかどうかが問われることになる。

(2)日本企業は海外事業展開におけるESG課題をどのように考えているのか?

EY総合研究所: 「コーポレートガバナンスに関してのレポートのご紹介」

「◯開示後に求められるコーポレートガバナンス・コード対応
-特に注目度が高い原則の取り組みにおける重要ポイント-
http://eyi.eyjapan.jp/knowledge/future-business-management/2015-11-30.html

コーポレートガバナンス・コード対応において、開示11原則の検討は
初期対応にすぎない。本稿では、特に注目度が高いと思われる
原則につき、その他原則との関連性を踏まえて、どのような取り組みが
開示後に求められるかを考察する。

提案者の視点: ガバナンス・コードの生まれ方、残っている課題 (ベネシュ)

私は2013年10月に金融庁主導のコーポレートガバナンス・コード(以下、「コード」という)策定を自民党の議員らに提案した。2014年2月には日本経済再生本部と自民党の金融調査会に対して、コーポレートガバナンス・コードの発想、スチュワードシップコードと「車の両輪」の関係にあることなどを説明した。

言い出しっぺとして、私は早い段階で色々なアイデアを議員らおよび金融庁に勝手に提案できる(する)立場になった。コードの内容について金融庁の油布志行氏に提出したメモの内容、「日本版コーポレートガバナンス・コードに含めるべき重要事項」はこちらにあります。もともと英語で書かれたバージョンはこちらにあります。(尚、このメモはあくまでも私個人として準備して提出した。)

そのときの私のアイデアの中にはそれがそのままコード項目になったものが少なくない。しかし、外から言うのは簡単であって、実際に難しい調整を行ったのは自民党の塩崎氏、柴山氏、そして金融庁の担当チームだった。彼らの献身的なリーダ―シップに感心した。

第4回「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」

12月22日、金融庁の第4回「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」が開催され、取締役会の役割等について議論されました。

補充原則4-1①*に基づく開示状況に関する東証の分析結果も併せて開示されています。

An Example for Japan: Germany’s Corporate Governance Commission

At the very outset of its governance code, Germany established a Commission of the Corporate Governance Code, which is required by law to evaluate the Code on an annual basis and proposed any changes or amendments that are needed.  On average, the Commission has amended the Code almost once a year since it was first put in place. Out of its 14 diverse members, 3 are women.

WDD第4回会合の報告が届きました

WDDの皆さんから、精力的かつ楽しげな活動報告をいただきました。

WDDは、外務省主催の“シャイン・ウィークス”公式サイドイベントとしてBDTIが行う、女性のための特別国際ガバナンス塾の参加者が集まって、勉強&ネットワーキングする集まりです。2014年の第1期生が立ち上げ、会合を重ね、第4回目の今回は、第2期生も新たに加わり、大盛況となったようです。参加者によれば、第1期生と同じく積極的で、志の高い第2期生が加わることで、ディスカッションも大いに盛り上がり、途中テーブルの半分は日本語、もう半分は英語になるなど、国際色豊かな一面が見えた、とのことです。

WDDの皆さんのご活躍ぶりが今後も楽しみです。