この流れを受け、DX教育投資についても多くの企業が社員全体のITリテラシーを高めることに注力しています。ITリテラシーのバラつきを1日も早く解消し、全従業員が共通言語でDXについて語ることができることを目指すべく、e-ラーニングや、データサイエンス教育を幅広く提供している様子がうかがえます。
しかし、デジタル化=DXという解釈がDXの本来の姿を見えにくくさせていることは課題です。改めてDXの定義を振り返ると、「DXとはデジタルテクノロジーおよびデジタルビジネスモデルを使うことによる業績改善のための組織変革」(「デジタル・ディスラプター戦略」日本経済出版:2017)とあります。これは顧客との新しいつながりをデジタルテクノロジーで生み出すための変革を意味し、同時に企業の価値創造を目指すための戦略のことをいいます。