DXリーダーに必要な学びとは

Withコロナに入り、企業のDX投資が加速しています。そのほとんどが、管理帳票のクラウド化やマーケティングオートメーションなど、既存業務のデジタル化に集中しています。DXの第一歩として、デジタル化推進はコスト削減、業務効率化による社員の働き方改革への寄与など、一定の効果を発揮することは間違いありません。

この流れを受け、DX教育投資についても多くの企業が社員全体のITリテラシーを高めることに注力しています。ITリテラシーのバラつきを1日も早く解消し、全従業員が共通言語でDXについて語ることができることを目指すべく、e-ラーニングや、データサイエンス教育を幅広く提供している様子がうかがえます。
しかし、デジタル化=DXという解釈がDXの本来の姿を見えにくくさせていることは課題です。改めてDXの定義を振り返ると、「DXとはデジタルテクノロジーおよびデジタルビジネスモデルを使うことによる業績改善のための組織変革」(「デジタル・ディスラプター戦略」日本経済出版:2017)とあります。これは顧客との新しいつながりをデジタルテクノロジーで生み出すための変革を意味し、同時に企業の価値創造を目指すための戦略のことをいいます。