スチュワードシップ・コードと日本企業年金基金

セコム企業年金基金は、2011年3月30日に『国連責任投資原則(国連PRI)』に署名したのに続き、2014年2月28日には金融庁が策定した「責任ある機関投資家の諸原則(日本版スチュワードシップ・コード)」の受け入れを表明しました。現在に至るまでスチュワードシップ・コードを受け入れている唯一の(非金融系)事業法人系年金基金です。

同基金は、株式運用を委託している運用機関に対して、投資先企業に対するエンゲージメント活動への積極的な取り組みを推奨するとともに、活動の一環として行う議決権行使結果を公表しています。

議決権行使結果 (2016-2017年)
https://www.secom.co.jp/corporate/csr/pdf/201705_voting_rights.pdf

(2015-2016年)https://www.secom.co.jp/corporate/csr/pdf/201606_voting_rights.pdf

(出所:https://www.secom.co.jp/corporate/csr/stewardshipcode.html  )

翻って、他の700ぐらいの大企業の確定給付型の企業年金基金は、「わが社は従業員をとても大事にしている」といいながら、なぜスチュワートシップ・コードを受け入れないのでしょうか?

私が提案した年金ガバナンスが契機となり、企業年金の受け入れを促す目的で検討会(厚労省・企業年金連合会、専門家、金融庁が参加)が開かれ、その結果、現在パナソニックとトヨタが受け入れを検討中であると噂されています。この代表的2社のどちらかが受け入れを表明するだけで、他の多くの企業はこれに追随するだろうと言われています。

それにしても、そもそも、なぜ704社の企業年金がまだ受け入れていないのか、私には不思議で仕方ありません。唯一考えうるのは、多数の企業年金基金が受け入れを表明することになれば、自社の株主総会議案に反対票の形で跳ね返ってくるのを恐れているということでしょうか。

ニコラス ベネシュ

 

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