日経ビジネス「外国人投資家、怒り収まらず~ADEKAの日本農薬子会社化」

ADEKAによる持ち分法適用会社の日本農薬を連結子会社化決定について、その複雑な子会社化の手法について、日本農薬の株主、特に外国人株主から不満が噴出しているという日経ビジネスの記事です。米国投資家が参加できないTOBで、それも日本投資家でも保有株の数%しか売れないTOBの後、増資による大幅な希薄化が発生し支配権が移る。次から次へ企業が「法の穴」と使ってと少数株主の利害に反する事を平気でやることでいいでしょうか。

「怒りに輪をかけたのが、米国居住株主がTOBに応募できない規定だ。米証券法はTOBに細かい規則を定めており、日本企業が順守するのは難しい面もある。米証券法の適用を避ける目的で米国株主の応募を認めないケースはこれまでもあった。ただ、その場合も米国株主は株価がTOB価格に近づいた段階で市場で株を売却してTOBに応じたのと同じ効果を得ることができた。

ところが今回はそれもできない。日本農薬の株価は今回のTOB発表後、一度もTOB価格に達していないからだ。TOBで買い取るのが全体の18%という条件が株価の重しになっている。日本農薬がADEKAの連結子会社になった後も上場を維持することもやり玉に挙がる。日本独特の「親子上場」の形だが、これは親会社と子会社の少数株主の間で利益相反を生むため、国際的に批判が高まっている。「こうした風潮のなかでの親子上場化は株主軽視と言われかねない」(市場関係者)との見方は多い。」

投稿者: ニコラス ベネシュ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください