ラウンドテーブル⑪:「企業のリーダーが知るべきアクティビストに関する知識と戦略」

BDTI Roundtable

  

今回のBDTIの「ガバナンス・インサイト・ラウンドテーブル」はWhite & Case LLPをお招きし「企業のリーダーが知るべきアクティビストに関する知識と戦略」がテーマとなります。株主アクティビズムが活発化している昨今、アクティビストに対する適切な対応を理解することは、企業にとって非常に重要です。企業のリーダー、取締役、ステークホルダーは、アクティビストからのアプローチに対応する際に必要な知識と戦略を身に着けることが求められています。本ラウンドテーブルでは、この分野における専門家が下記のトピックに触れ、株主アクティビズム対応に関する重要なポイントをカバーするとともに課題を乗り越えるための包括的な視点を提供します。ぜひご参加ください。

ガバナンス・ラウンドテーブル:「企業の不正リスクへの対応と取締役に期待される役割」

ガバナンスインサイトラウンドテーブル

BDTIが開催する「ガバナンス・インサイト・ラウンドテーブル」の第9回目のテーマは証券取引等監視委員会事務局の眞下利春氏をお招きし「企業の不正リスクへの対応と取締役に期待される役割」です。

企業にとって、不祥事や不正会計事案の発生は、社会的信用を損ない、場合によっては上場廃止や経営破綻につながるという意味で、非常に大きな影響があります。こうした不正リスクへの対応はコンプライアンス部署任せではなく、取締役が責任をもって取り組む必要があります。証券取引等監視委員会の第一線で活躍する講師が、近時の開示規制違反(有価証券報告書等の虚偽記載など)やインサイダー取引規制違反の事例を通じて、取締役に期待される役割について紹介します。 ぜひご参加ください。

社外取教訓#6:完全な独立性を確保

2006年春にライブドアが上場廃止になったとき、その株主構成が突然大きな問題になりました。 なぜか? ライブドアの株式の大半は、海外のヘッジファンドを中心とした複数のファンドが保有していました。いくつものファンドが、まさかこんなに早く上場廃止になるとは思ってもみなかったので、「未公開株」として売れなくなってしまい大層ご立腹でした。かたや国内の一般機関投資家や、いくつかの事業会社も保有してました。残りの部分は多数の個人投資家が保有しており、この会社が株式分割を何度も行っていたため株価が低く、買いやすく割安に見えたため、限りある貯金の大部分を使ってライブドアの株を購入した個人が多数含まれていました。

会社としてのブランドと社会的な「営業許可証」が事実上無価値になったことで、会社は大混乱に陥り、株式を売却する方法が突如として消えてしまい、皆が怒っていました。ヘッジファンドの中には、日本について何も知らないような、世界規模のファンドほどは評判の高くないものも混じっていました。 彼らは何度も会合を開き、会社を清算するかどうか、どのように、いつ清算するかについて合意しようとしましたが、資産の売却方法や、どのファンドが自社のパートナーをライブドアの取締役として任命するかといった詳細についてまったく合意できませんでした。彼らは大きな課題について投資先企業に対して要求することに慣れていましたが、ライブドアの場合にはうまく行きませんでした。それでもファンド間で合意できたのは、招聘されたCEOのパフォーマンスに不満があること、その理由は彼のM&Aの経験が少ないというものでした。

2020.04.22 【無料】ウェビナー『コロナの時代のテレワーク活用~最先端企業のこれまで得た教訓、これからの課題』

NTTグループは国内で新型コロナウイルスによる肺炎が拡大していることを受け、2月17日から従業員に対して時差出勤やテレワークの実施を推奨しました。NTTグループは国内で新型コロナウイルスによる肺炎が拡大していることを受け、2月17日から従業員に対して時差出勤やテレワークの実施を推奨しています。NTTコミュニケーションズ株式会社では、テレワークについて以前から制度の整備を進め、 昨年からMicrosoft Teamsを中心としたシステム環境の整備とその活用の啓蒙活動をさらに積極的に展開してきました。加えて、幹部会議もリモートで実施するなど、「風土・意識」「制度・ルール」「環境・ツール」の三位一体で働き方改革へ取り組んだ結果、今回の新型コロナウィルスの感染拡大に対するスピーディーな対応を可能にしました。

そこで当セミナーでは、NTTコミュニケーションズ株式会社 デジタル改革推進部 情報システム部門担当部長の久野 誠史氏および 日本電信電話株式会社でグループ全体のCyber Security Integrationを担当する横浜 信一氏をお招きして、(1)これまでNTTコミュニケーションズでの取り組みを元にテレワークの制度・ルール、「風土」・環境、システム、また(2)NTTグループのテレワークとセキュリティに関する方針および課題について基調講演を行います。 お二人は作業時間の大幅な短縮などテレワーク導入により実現した効果を説明しながら、具体的にテレワークを活用した三位一体の働き方改革についての説明を行います。

[日本監査役協会]「2019 年3 月期有価証券報告書の記載について(監査役会等の活動状況)」を公表

日本監査役協会は26日、「2019 年3 月期有価証券報告書の記載について(監査役会等の活動状況)」という資料を公表しました。
山口弁護士は、各社の開示の中身に「少しだけガッカリ」だとブログに書かれています。

神戸製鋼事件を考える(続き5)

神戸製鋼が批判されるポイントの一つに、長期間広範な問題を経営層(の一部)が知らなかった、また知らなかったとすることで現場に責任を押し付けたかのように見える、という点がありました。神戸製鋼の経営層が無責任無関心だったとは思いませんし、知りたくても知らなかったというのは、偽らざる本音だと思います。経営層と現場の関係について記載された次の記事に、納得しました。
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1801/05/news039.html

このような関係が本当であったとして、これまで現場任せになっていた品質管理について、経営層はどう関与すれば良いのでしょうか。さらに取締役会が関与する必要はあるのでしょうか。また必要があるとしてもどう関与したら良いのでしょうか。

神戸製鋼事件を考える(続き4)

不祥事防止・発見に社外取締役は役立つのか、どう貢献できるか、大変難しい問題です。これを神戸製鋼最終報告書はどう考えているのか、記載から分かることを整理しておきたいと思います。

前提事実ですが、神戸製鋼は2016年に監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行しました。2017年当時、全取締役は16名、うち5名が独立社外取締役でした。

不祥事防止のための取締役の関わり方

来たる3月20日に行われるセミナー「企業不祥事から学ぶガバナンス強化策」の講師である渡辺樹一先生は、Business Lawyersでご論稿を連載中です。その第2回では、対談形式のコラムを私も担当いたしました。

企業価値向上と毀損防止に向けて企業は何をすべきか
第2回 製造不祥事から学ぶ教訓、問題の本質と対応策の提言(後編)
https://business.bengo4.com/category1/article302

2017.01.23 会社役員育成機構(BDTI)セミナー『クラスアクション元年-企業の備え』

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全国の地方公共団体や独立行政法人国民生活センターが行っている消費生活相談窓口には、年間90万件を超える数の消費生活相談が寄せられています。消費者は、購入した物・サービスについて、多くの不満・苦情を抱え、さらには被害を訴えているのです。しかし、企業に対する損害賠償請求の裁判にまで発展する例はそのうちごくわずかです。一人一人の被害額が少額にとどまるため、勝つか負けるか分からない裁判のために高い弁護士費用と手間暇をかけるという消費者はほとんどいませんでした。こうして、精神的にも経済的にも消費者は裁判から遠ざけられてきました。

しかし、2016年10月1日、消費者裁判手続特例法が施行されました。これは、これまで泣き寝入りを余儀なくされてきた消費者の被害を集団的に回復するための裁判手続を新たに創設し、消費者被害の回復を容易にすることを究極の目的とする、消費者庁所管の法律です。これまでは顕在化していなかった消費者紛争が、裁判という形で、企業の正面玄関をノックすることがあり得るわけですが、実際、この制度の施行により、どの程度のインパクトがあるのでしょうか。

日本政策投資銀行『有価証券報告書における定性情報の分析と活用―リスクの多様化にともなう望ましい対話のあり方―』

「リスク情報と企業価値の関連性が強まる一方で、リスクの多様化によってステークホルダーとのコミュニケーションを図るための開示のあり方がいっそう難しくなってきている。[…]つまり「事業等のリスク」の信頼性をあげるために具体的、数字的な裏づけを求め過ぎることは、社会的なリスクを含めリスクが多様化していることから難しい場面が増加する。さらには個別リスクの対応に追われ、本当に重要なリスクの開示をためらうことで、かえって投資家に重要なリスクが伝わらず、企業のレジリエンスが十分に把握できなくなる危険性をはらんでいる。」

http://www.dbj.jp/ricf/pdf/research/DBJ_EconomicsToday_37_01.pdf