METIは、青山学院大学 名誉教授北川哲雄 氏が座長に務める「企業情報開示のあり方に関する懇談会」を開催します。大変タイムリー且つ重要なテーマである「企業価値の向上に資する情報開示を行っていくためには、どのような開示体系に基づき、どのような情報開示を行うことが望ましいのか」について議論を行うのが目的であります。
二つの論点に集中します:
「第一の論点としては、日本企業の複雑な開示体系が挙げられる。一つの企業から複数の報告書が開示されることが多いため、関連する情報が複数の報告媒体に分断して記載されていることに加え、報告書間で情報の重複も生じている。また、同じ開示トピックだとしても、企業によって報告する媒体が異なることがある。これにより、投資家等の利用者においては、複数の報告書を読む負担が増加するとともに、体系的に当該企業の情報を理解することの難易度の高まりや、重要な情報を見落とす可能性などが生じているのではないか。また、作成者においては、報告書の作成に伴う負担が増加している可能性がある。」
「第二の論点は、サステナビリティ情報を含めた、企業価値向上に資する情報の開示の在り方である。急増する情報ニーズに応じて開示が拡充されることに伴い、企業における報告書作成にかかる負担が増加している。その一方で、利用者からはその内容について、それぞれの立場に基づく多様な指摘が寄せられている。特に長期アクティブ運用の投資家からは、現状の報告書の内容は、企業価値を評価するための情報としては不十分ではないかといった声があり、その結果、情報開示の取組が企業価値の向上へと結びついていない可能性がある。」
残念ながら、上記の二つだけで課題多すぎるのか、ビッグデータの時代にこそ重要な「機会可読性」というテーマは事務局が書いたトピックス整理資料には一切出ていません。
18ヶ月前に北沢先生に呼ばれて、先生が座長に務める「ESG情報開示研究会」のメンバーに対して「機械可読性を配慮した企業情報の公開」という題名のスピーチ・プレゼンテーションをいたしましたので、上記のリンクでそのプレゼン資料を共有いたします。是非とも懇談会のメンバーが私はデータベース提供者としてこのプレゼンテーションに書いた課題と解決策を視野に入れていただきたいと思います。
よろしくお願いいたします!
ニコラス・ベネシュ