「ウーマノミクス」という言葉がキャシー松井さんによって日本に紹介されてから20年余が経過しました。1999年56%だった日本の女性就業率は、2019年には71%に達して米国(66%)を追い抜きました。さらに就業率が日本の男性と同じレベル(83%)まで上昇すれば、日本のGDPを10%押し上げる可能性があると言われています。
今回、長年にわたるBDTIの支援者である松井さんをお招きし、日本の到達点と将来像についてお話いただきます。ウーマノミクスがアベノミクスの重要な一角となった背景には、キャシー松井さんのアドバイスがあったことは皆様ご承知の通りです。BDTIも、企業のリーダー層のダイバーシティと財務パフォーマンスとの相関等について、多くの示唆を頂いてきました。BDTI代表理事のニコラス・ベネシュも加わって、データの示すダイバーシティの効果についてご紹介します。
他方で、女性登用を進めたい企業や上司の方々には、特有の悩みがあるというのもよく聞く話題です。キャシー松井さんがこの度上梓された「ゴールドマン・サックス流女性社員の育て方、教えます」(中公新書ラクレ2020.7.8)は、そのような経営上の悩みへのヒントになります。労働法を専門とする弁護士の市川佐知子がお話を伺います。本では触れられていない、キャシー松井さんご自身の一人の女性としてのキャリア形成や、法と現実の狭間、女性を育てる現場の本音等に迫ります。