新型コロナウイルス感染症拡大の影響でまだ決算を確定できない3月決算会社会社もある中で、6月末の定時株主総会のシーズンが迫っています。近年は株主総会の開催日を月末の集中日から前倒しする会社も増えていますし、英語での株主総会招集通知を案内および開示する会社も多くなってきました。また、会社定款の変更を伴うことになりますが、電磁的投票を許容する会社も増えています。これらは株主・投資家にとってとても良い取り組みです。これら一連の項目に加えて、IRの充実度合いをAGM/IRという評価項目としてメトリカルでは分析しています。ご参考までにAGM/IRファクターとパフォーマンス指標(実績ROE, 実績ROAおよびトービンQ)との相関を下記にお示しします。とりわけトービンQにおいて当ファクターの有意性のある正の相関が注目を引きます。IR情報開示や株主総会へのアクセシビリティが高いなどAGM/IR評価が高い会社ほど市場で株価が高く評価されているということができます。これは上場企業でIRを担当されている方にとって何より救われる結果です。
一方で、東証に提出するコーポレートガバナンス報告書を英文で提出している会社はまだ限定的です。全上場企業(約3,800社)のうち2020年5月現在で265社だけが英文コーポレートガバナンス報告書を提出しています。海外投資家の株式保有および売買高の比率の高さから見れば、英文コーポレートガバナンス報告書を開示する会社がもっと増えても良いと思われます。
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株式会社メトリカル
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松本 昭彦
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