金融庁は、1月26日、「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正の概要を公表しました。
【改正の概要】
(1) 金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」報告の提言を踏まえた改正
【企業内容等開示府令、特定有価証券開示府令等】
○ 開示内容の共通化・合理化
- 有価証券報告書及び事業報告における大株主の状況に係る記載の共通化
有価証券報告書等の「大株主の状況」における株式所有割合の算定の基礎となる発行済株式について、議決権に着目している事業報告と同様に自己株式を控除することとし、両者の記載内容を共通化します。 - 新株予約権等の記載の合理化
「新株予約権等の状況」、「ライツプランの内容」及び「ストックオプション制度の内容」の項目を「新株予約権等の状況」に統合します。この際、現行様式の表を撤廃し、企業の判断により過去発行分を一覧表形式で記載することを可能とします。また、ストックオプションについては、財務諸表注記(日本基準の場合)で記載されている場合、当該記載の参照を可能とします。さらに、「新株予約権等の状況」については、事業年度末及び有価証券報告書提出日の前月末現在の記載を求めているところ、事業年度末の情報から変更がなければ、後者については変更ない旨の記載のみでよいこととします。 - 株主総会日程の柔軟化のための開示の見直し
有価証券報告書における「大株主の状況」等の記載時点を、事業年度末から、原則として議決権行使基準日へ変更します。
○ 非財務情報の開示充実(「財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に係る記載の統合と対話に資する内容の充実)
「業績等の概要」及び「生産、受注及び販売の状況」を「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に統合した上で、記載内容の整理を行います。
併せて、経営成績等の状況の分析・検討の記載を充実させる観点から、以下の2点についての記載を求めることとします。
ア)事業全体及びセグメント別の経営成績等に重要な影響を与えた要因について経営者の視点による認識及び分析
イ)経営者が経営方針・経営戦略等の中長期的な目標に照らして経営成績等をどのように分析・評価しているか