「「要約」
- 2015 年 12 月に、3月決算の上場会社によるコーポレートガバナンス・コードに基づく開示情報を記載した「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」の提出の期限を迎えた。
- 東証1部上場会社による 10 月末までの提出分では、238 社中 227 社において「政策保有に関する方針」に関する記述が確認できた。その中には少数ではあるが、「原則、保有しない」方針(17 社)や「削減方針」(6 社)とするものもあった。
- また、238 社中 222 社 において「議決権の行使」基準に関する記述が確認できた。そのうち、一定の条件に該当した場合に、「反対」の議決権行使を行う可能性を明示しているのは、11 社にとどまっている。
- CG 報告書での開示は義務付けられていないが、政策保有株式の「中長期的な経済合理性や将来の見通し」の検証に関する記述が 238 社中 169 社 において確認できた。そのうち、検証結果によっては、政策保有株式を「売却」する可能性を明示しているのは、45 社にとどまっている。
- 政策保有株式を巡っては、これまでも株主・投資者と上場会社の間で認識のギャップがあった。こうした認識のギャップを埋めて、「建設的な対話」を通じた相互理解・共通認識を形成するためにも、政策保有株式に対する株主・投資者の懸念に応える情報開示が求められよう・・・・」
全文はこちらから:
http://www.dir.co.jp/research/report/law-research/securities/20160325_010757.pdf
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