日経1月14日付経済教室で 『財務・非財務の「統合」へ動き』と題する上智大学藤井良広教授の企業の情報開示に関する論文が掲載されました。
真の企業価値把握のために、環境・社会リスクなどの適切な評価が重要となってきている点を下記のように紹介しています。
「米コンサルタント業のオーシャン・トモ社が、米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)500株価指数の構成企業の株価(時価)を要因分析した結果、1975年は約8割を財務情報で説明できたが、2009年は約2割しか説明できず、非財務情報が企業価値を判断する軸になっているという。」
「企業活動のグローバル化の影響も大きい。企業のグローバル展開によって、環境負荷や、多国間での雇用増による社会的課題などの非財務的リスクも累増している。」
「企業活動が環境・社会的負荷を高めている代表例は地球温暖化問題の深刻化である。国連の責任投資原則(PRI)によると、人類の経済活動による年間の環境損失は世界各国の国内総生産(GDP)合計の11%に相当する6兆6000億ドル(08年時点)に及ぶ。世界的企業の上位3000社がその3分の1に当たる2兆1500億ドル分の外部費用(企業自身は負担しない費用)を発生させているという。」
BDTIは一橋ICSと共催で、こうした非財務情報開示の世界的トレンドが日本においてどのような影響を与えるかを考える無料セミナー『スチュワードシップ・コードと外国投資家のESG情報開示要求~日本版「コーポレート・ガバナンス・コード」制定へ弾み?~ 』を2月12日(水)に開催します。詳細は下記をご覧ください。
http://bdti.or.jp/node/828