日本企業約270社も署名している持続可能な成長を実現するための枠組み、国連グローバル・コンパクト(United Nations Global Compact)が先月に示した"Building the Post-2015 Business Engagement Architecture"においてValue Driver Modelを今後の柱として示しました。このモデルは投資家とのコミュニケーションで企業が売上拡大、生産性向上、リスクマネジメントをESG(環境、社会、ガバナンス)要素と明確に関連付けることを推奨するものです。
これまでCSRやフィランソロピーの呼称で非財務情報は本業とは関係ない慈善事業を指したりPRとして利用されたりする傾向が強かったように思われます。しかし、このモデルをグローバル・コンパクトが推し進めることで、ESG要素を企業の成長戦略でどのように関連付けるか、また投資家に対してどのように説明するか、日本企業にさらなる対策が求められそうです。
ISO14001等日本企業は欧米で作成されたこのようなプラットフォームへの対応が得意なことで定評がありますが、今回のこのモデルも内外投資家に積極的に魅力を売り込んでいくツールとして有効活用していきたいものです。
http://www.unglobalcompact.org/docs/about_the_gc/Architecture.pdf
(Value Driver Modelは6‐7ページで紹介されています。)