「女性社内役員調査」~ 研修の必要性

2020年3月期決算の上場企業(2240社)の役員数は2万5273人で、そのうち女性役員は1530人で前年から258人増えたことが、東京商工リサーチの調査で発表された。役員総数に占める女性の比率は6・0%と前年比1・1ポイント上昇。3%台だった17年以降、女性の登用が少しずつ着実に進んでいる状況を裏付けた。

意思決定に女性の視点を取り込みたいと考える企業も増えてきた。女性をリーダーとして育成し昇格させている企業がこれから増えてくることを期待したい。

日本経済新聞社と企業統治助言会社プロネッド(東京・港)が共同で実施した「女性社内役員調査」によると、生え抜きの女性役員はこの2年で1.6倍に増えた。多様性のロールモデルになり始めた彼女たちは昇進をどう捉え、登用に何が壁となると考えているのか。女性社内役員を対象にした意識調査から本音を拾った。

調査は今年1月初旬~3月初旬、東京証券取引所1部上場の売上高5000億円以上の主要企業320社を対象に実施。企業向けの質問票と同時に、社内役員(取締役、執行役、執行役員、監査役)の女性にも個別にアンケートを送り、86人から回答を得た。

調査から見えたのは、経験や実績に裏打ちされた自信だ。成長に役立った経験は「管理職への昇格」が最も多く、28%を占めた。「他部門への異動」(25%)、「新規事業立ち上げ」(14%)が続いた。プロネッドの酒井功社長は「責任と権限のあるポストに就くことの重みを本人たちは実感している。会社も男性と同じように女性に機会を与えることが重要」と指摘する。

役員に就けた理由は「経験」が30%で最多。2番目に「実績」(23%)、3番目に「女性だから」(16%)が挙がった。一部の企業では今も女性に専門的仕事を任せたり、同一部署に長くとどめたりする人事を行う例が少なくない。幅広い経験を若い頃から積ませることが重要になる。

今回、女性社内役員向けの意識調査と並行して行った企業アンケートによると、社内役員に占める女性比率は平均7%だった。役員に昇進したとしても、男性優位の日本企業の中では少数派であることは変わらない。女性であることを理由に差別的な扱いを受けたり、差別を見聞きしたりした経験があるか聞いたところ、70%が「ある」と答えた。アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)は根強い。評価、業務、制度など様々な面で「見えない壁」は今も残る。回答には「女性だから実力がなくても会社のお飾りとして取締役になったといわれた」(取締役)という声もあった。職場は無意識の偏見を克服できているか。経営者は目をこらすことが必要だ。

女性役員を増やすために会社に望む施策を聞くと「社外とのネットワークづくりの場を提供」(19%)、「役員に必要な知識の教育・研修」(19%)、「子会社や関連会社の役員を経験させる」(17%)などが挙がった。

日本の企業はただでさえ管理職のOJT研修にあまり力をいれないなか、役員研修ともなるともっと難しいのが現状です。その理由として挙げられるのは:
1.役員本人が“自分自身に教育が必要だ”という自覚を持っていない
2.コーポレートガバナンスについての内容(プラクティス)についての議論を社長などの幹部がコントロールしたい
3.「何を教えれば良いかが分からない」

企業アンケートの結果と大きく異なったのが将来の女性役員比率に関する質問だ。経団連は昨年11月、「新成長戦略」で役員の女性比率を30年までに30%以上に高める目標を打ち出した。「自社で達成可能」と答えた企業は21%にとどまったのに対し、女性役員たちでは約2倍の43%が「達成可能」(達成済みと条件付き含む)と答えた。

役員が成長すれば、事業が成長して、次のリーダーを育成し昇格させていく環境が出来ます。今や多くの企業に、社外取締役が複数名おられ、指名・報酬(諮問)委員会が設置され、コーポレートガバナンス・システムが構築されたと言えます。上場企業の女性役員比率も徐々に伸びています。コーポレートガバナンス(CG)が実質的に機能するように運用するためには、「役員研修」が不可欠です。

BDTIでは、「コーポレートガバナンスを機能させるための」「役員研修」を提供しています。一日国際ガバナンス塾で会社法、金商法、CGコード、財務、ケーススタディなど役員として基本的な知識を身につけるための研修をはじめ、英語版ガバナンス塾のBoot Camp、役員だけでなく現場の方々にも基礎的な会社法やコーポレートガバナンスを理解していただくためのeラーニングなど多様な研修を行っております。ぜひご参加ください。

日本経済新聞社とプロネッドが実施した「女性社内役員調査」はこちらから。(外部リンク)

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