「投資家フォーラム第1・2回会合 CG報告書」:「開示項目への参照リンクが多く、且つリンク先を参照しないと完結しないものがあるが、これは読みづらい、、、効率よく辿りつくのが大変だ」

2015年7月9日、8月6日に「企業によるコーポレートガバナンス・コード対応への投資家の評価と期待」をテーマに投資家フォーラムの会合が行われました。

「 以下では、投資家フォーラム 第1・2回会合にて参加者から提出された主な意見をなるべくそのまま列挙している。なお、議論の所在および内容を明らかにするため、必ずしも両立しない意見が提出された場合にはこれを併記している。本報告書において参照したコーポレート・ガバナンス報告書およびコーポレート・ガイドライン等は、いずれも8月12日時点で公表されているものである。

Ⅰ 東証「改正規程」に基づいたコーポレートガバナンス報告書全般について

1. 開示形式・構成

コーポレートガバナンス報告書(以下、CG報告書)の中には、CGコードの各原則に基づく開示項目への参照リンクが多く、且つリンク先を参照しないと完結しないものがあるが、これは読みづらい。
CG報告書に記載のリンクへ容易にアクセスできない場合や、リンク先の情報がCGコードに対応する内容ではなく単に適時開示の通知である場合がある。このような場合、該当する情報の記載箇所を探すことにエネルギーと時間を要し、また折角、リンク先で経営理念などを紹介していてもそこへ効率よく辿りつくのが大変だ。
CG報告書は東証HP上の「東証上場会社情報サービス」で過去5年分の更新履歴が閲覧できるが、「コーポレート・ガバナンス情報サービス」では検索できず不便さが残る。また、CG報告書以外の文書をリンクで参照している場合にも、リンク先の文書を企業側が自主的に保存・開示して、更新履歴および更新前の文書へのアクセスが担保されることが望ましい。
大東建託はリンク先「コーポレートガバナンス・コードに関する当社の取り組み」にCGコード73原則全てについて記載があり読みやすい。オムロンもリンク先が「オムロン コーポレート・ガバナンス ポリシー」一つだけで、こちらも開示のアプローチとして一考に値する。
一部重複するが、他にも様々な良い事例がある。

o CG報告書に詳細記載、一冊で完結している:例)エーザイ

o CG報告書に詳細記載(順序を変え体系的に整理)、一冊で完結している:例)花王

o 独自ガイドラインへの一括誘導:例)オムロン

o 独自ガイドラインへの一括誘導と報告書記載併用:例)大和ハウス工業、大東建託、アサヒグループ・ホールディングス

o 尚、一括導入・報告書記載併用型の上記3社は、CGコードで対応する原則の番号を付記しており、便利だ。

海外投資家の持株比率が10%未満と低いので招集通知等の英訳版は作成せず、同比率が20%以上になったら作成する、とする会社があった。鶏と卵ではないが、英訳がないといつまでも海外投資家の持株比率が増えないという考え方もできるのでないか。」

続きはこちらから:
http://bit.ly/1WbsSBE

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