東証パブリックコメント「証券市場の信頼回復のためのコーポレート・ガバナンスに関する上場制度の見直しについて」

東京証券取引所は、「証券市場の信頼回復のためのコーポレート・ガバナンスに関する上場制度の見直しについて」というパブリックコメントを募集しておりました。その趣旨は以下の通りです。
今後、このディスカッションフォーラムで、こちらで把握する限り東証に提出された意見を紹介していく予定です。提出なさった方はコメントをこちらに送って下されば、アップいたします。

以下は、パブリックコメント案件「証券市場の信頼回復のためのコーポレート・ガバナンスに関する上場制度の見直しについて」より一部抜粋です。 本文はこちらからご覧になれます。                          

http://bdti.mastertree.jp/f/308h62vt

Ⅰ 趣旨
 昨年、上場会社の経営者による企業価値の重大な毀損行為が相次いで発覚したことを受け、これらを防止して企業価値の向上に資すべきコーポレート・ガバナンスが機能していなかったとして、我が国証券市場に対する内外の投資家の不信感が高まっています。
 当取引所では、かねてから上場会社のコーポレート・ガバナンスの向上のために上場制度の整備や啓発活動に努めてまいりましたが、問題となった上場会社が設置した真相究明のための各種委員会などによって明らかになった事実を分析すると、当取引所が整備してきた独立役員制度をはじめとする上場制度や、啓発活動について改善を要する点があるということが判明しました。
 そこで、株主の負託に応えようと日々企業価値の向上に取り組んでいる多くの上場会社に対する投資家の不信感を払拭し、一歩でも我が国証券市場の信頼回復を図るため、独立役員に関する情報開示の充実や、独立役員が期待される役割を果たすための対応など、上場制度の見直しを行います。
  
1.独立役員に関する情報開示の拡充
(1)独立役員届出書における記載
 
上場会社は、独立役員として指定する者が、次のa~cに該当する場合は、それぞれに掲げる事項を開示するものとします。

a 上場会社の取引先又はその出身者
 その旨及び取引の概要
b 社外役員の相互就任の関係にある先の出身者
 その旨及び相互就任の概要
c 上場会社が寄付を行っている先又はその出身者
 その旨及び寄付の概要

※上場会社との間で外観上の独立性に疑いを生じうる関係がある場合に、株主・投資者がその事実を把握したうえで判断できるように、独立役員届出書における情報提供を拡充する趣旨です
 

 4.独立役員が機能するための環境整備
 上場会社は、独立役員が期待される役割を果たすための環境を整備するよう努めるものとします。

備考
・独立役員への適時適切な情報伝達体制の整備、社内部門との連携、補助する人材の確保などを行うことが考えられます。
 ・当取引所においても、独立役員の職務執行に役立つ独立役員向けのハンドブックの刊行など、独立役員が期待される役割を果たすための支援策を実施してまいります。

 

BDTIについて BDTIでは、取締役や監査役など役員として、また業務執行役、部長など役員を支える立場の方としての基本的な能力を身に着けるための役員研修「国際ガバナンス塾」を定期的に開催しています。(オーダーメイド役員研修も、承っております。)また、「会社法」「金商法」「コーポレートガバナンス」の基礎をオンラインで学べる低価格のeラーニングコースを提供しています。詳細はこちらから。講座の概要は以下の通りです。

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